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英国政府の「プライベート5G」活用法 地域のコミュニティ支援をどう実現する?公共部門の「プライベート5G」活用法【前編】

英国政府は公共サービスにおける5Gの利活用を目的とした実証実験プロジェクトに取り組んでいる。「プライベート5G」をどのように導入し、活用しているのか。

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 英デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は、「5G」(第5世代移動通信システム)を公共部門で活用するための実証実験プロジェクト「5G Testbeds and Trials Programme」を進める。

 5G Testbeds and Trials Programmeの一環で、DCMSは以下の取り組みを実施している。

  • Liverpool 5G Health and Social Care Testbed:健康と社会福祉の分野で5Gを活用するプロジェクト。2018年4月に開始。
  • Liverpool 5G Create: Connecting Health and Social Care(Liverpool 5G Create):5Gをプライベートネットワークとして使う「プライベート5G」を医療や社会福祉の分野で活用するプロジェクト。2020年9月に開始。

 本稿はLiverpool 5G Createの事例を中心に紹介する。

地域のコミュニティ支援に貢献 英国政府の「プライベート5G」活用法とは?

 Liverpool 5G Createでは、議会が所有する通信ケーブルやビルなどの資産を利用して、ロンドンのケンジントン地区のボランティア参加者に無料のネットワーク接続を提供している。同プロジェクトのプライベート5Gは、

  • LoRaWAN(Long Range Wide Area Network:消費電力を抑えつつ長距離での通信を可能にする通信規格)
  • 無線LAN
  • セルラー(区画ごとに基地局を配置する移動通信)方式の5G

といったネットワークと連携する。プライベート5Gはスモールセル(小型の基地局)を採用している。ネットワークを効率的に機能させるため、網目のように経路を組む「メッシュネットワーク」にスモールセルを組み込む。

 以下のような用途が、Liverpool 5G Createの取り組みとして動いている。

  • 開業医によるオンライン診察
  • オンライン創傷管理
  • 遠隔でハグの感触を伝えるリモートハグシャツ
  • 介護施設で利用する見守りセンサー
  • 8歳未満の児童向けのストレス発散アプリケーション
  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)の影響を受けて自宅学習する児童のサポート

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