「自動化で6300万人が失業」の衝撃 それでも“生き残る業種”はこれだ:自動化が変えるAPAC主要5カ国の雇用情勢【前編】
Forrester Researchによれば、2040年までに日本を含むAPAC主要5カ国の労働者6300万人が、自動化によって失業する可能性がある。一方で新たな雇用が生まれる分野があるという。その分野とは。
APAC(アジア太平洋地域)に属する5カ国の経済大国である日本、インド、中国、韓国、オーストラリアの労働者は、物理的なロボット技術による自動化が原因で仕事を失うリスクが高い――。調査会社Forrester Researchは2022年8月、調査レポート「Future Of Jobs Forecast, 2020 To 2040(India, China, South Korea, Australia, and Japan)」を公開し、このような予測を提示した。
自動化で失業の嵐でも“生き残る業種”はこれだ
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「APAC主要5カ国は自動化がもたらす変化に備えて、労働力戦略を抜本的に見直す必要がある」。Forresterでプリンシパルフォーキャストアナリストを務めるマイケル・オグレイディ氏は、こう指摘する。
調査レポートによると、2040年までに前述のAPAC主要5カ国で計6300万人分の雇用が、ロボットを活用した自動化の普及とともに失われる見通しだ。一方で、雇用の減少はグリーンエコノミー(環境に優しい経済)によって部分的に相殺されるとForresterは予測している。
複数の国が今後「カーボンニュートラル」(二酸化炭素<CO2>排出量を削減し、最終的にはCO2排出量と吸収量が均衡する状態)を目指し、その実現に注力する。Forresterによると、APAC主要5カ国では2040年までに、
- 再生可能エネルギー
- グリーンビルディング(環境性能の高い建物)
- スマートシティー(IT活用によって都市機能の効率化を図った都市)
- スマートインフラ(IT活用によって効率化した電気や水道などのインフラ設備)
といった比較的新しい分野の産業で、計2850万人分の新しい雇用が生まれる。
後編は、APAC主要5カ国が直面する雇用問題を国別に整理する。
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