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MVNOが“スマホ不況”でも成長できるのはなぜ?携帯電話事業者の乗り換えが進む英国【後編】

英国の携帯電話ユーザーの間では、MNOからMVNOへ乗り換える動きが広がり始めているという。なぜMVNOなのか。MVNOの一社であるLyca Mobileに聞く。

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 英国で生活費危機が続き、消費者の節約志向が強まる中でも、仮想移動体通信事業者(MVNO)にとっては成長のチャンスがあるとLyca Mobileは指摘する。MVNOは、移動体通信事業者(MNO)から通信設備を借りて事業展開する移動体通信事業者(以下、携帯電話事業者)であり、Lyca Mobileはその一社だ。

だから「MVNO」は生き残る

 経済の悪化を理由に、英国ではVodafone、Telefonica UK(O2の名称で事業展開)、EE、Hutchison 3G UK(Threeの名称で事業展開)の携帯電話事業者大手4社にとどまり続けることを考え直す動きが、スマートフォンなどの携帯電話のユーザー間で広がっている。Lyca Mobileの調査(注)では回答者の58%は、MNOよりも総じて格安なMVNOサービスへの乗り換えを計画しており、MVMO市場に大きなチャンスが生まれている。

※注:調査会社Censuswideへの委託で、英国の携帯電話利用者を対象として2022年5月19日〜6月1日の間に調査を実施。調査対象は、英国の主要な携帯電話事業者であるVodafone、Telefonica UK(O2の名称で事業展開)、EE、Hutchison 3G UK(Threeの名称で事業展開)のいずれかと契約する携帯電話ユーザー1012人。

 Lyca Mobileのチェアマン、アリラジャ・スバスカラン氏によると、英国全土で物価の上昇によって家計が圧迫され続ける中、携帯電話ユーザーはいら立ちを募らせている。「このサービスは料金に見合った最高の価値を提供してくれるのか」という重要な疑問を携帯電話事業者にぶつけることをいとわなくなっているのだ。

 回答者の38%は契約中の携帯電話事業者のサービスを平均5年以上使い続けている。ただし「1年以上の携帯電話契約を結ぶことには縛りを感じる」という回答は41%に上った。MNOを中心とした大手の携帯電話事業者が提供する、一般的な料金プランに対する不満が浮き彫りになった格好だ。

 「どこにいても手軽に家族や友人とつながることの価値を、われわれは知っている」とスバスカラン氏は語る。困難な時でも、誰もがつながりを維持できるようにするために、Lyca Mobileをはじめとする携帯電話事業者は、サービスをより安価な料金で提供できるよう努力しているという。

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