手元のVMware仮想マシンでIBM Cloudが動く? IBM×VMware協業の意味:ハイブリッドクラウドに力を入れるIBMとVMware【後編】
IBMとVMwareは、ハイブリッドクラウド構築支援策の共同開発を進めている。この成果は企業のクラウドサービス移行に、どう役立つのか。構築支援策の中身を見てみよう。
IBMとVMwareは、オンプレミスシステムとクラウドサービスを組み合わせた「ハイブリッドクラウド」に関するパートナーシップの強化を進めている。IBMのITコンサルティング部門であるIBM Consultingが、VMwareの「Global System Integrators」(GSI)のメンバーになるのは、その一環だ。
VMware仮想マシンが「IBM Cloud」の“リージョン”になる日
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GSIは、VMware製品・サービスの導入支援を実施するパートナー向けのプログラム。IBM Consultingは、VMware製品を用いたクラウド移行サービスや、インフラのモダナイゼーション(最新化)サービスを提供する。
2018年にIBMとVMwareは研究部門「Joint Innovation Lab」(JIL)を設立した。両者はこのJILの拡充も実施する。JILはこれまでに、IBMのクラウドサービス群「IBM Cloud」を活用したAI(人工知能)システムや、オンプレミスシステムとクラウドサービスを組み合わせたハイブリッドクラウドの関連サービスを生み出してきた。今回の合意によって、両社は2025年までJILを継続することを決定。製品開発のために同部門に資金提供する。
IBMはJILの研究プロジェクトの一つとして、VMware製品のユーザー企業向けの「IBM Cloud Satellite」の強化を挙げる。IBM Cloud Satelliteは、オンプレミスインフラでIBM Cloudサービスを実行可能にするための分散コンピューティングサービスだ。両社はIBM Cloud Satelliteを強化し、ユーザー企業がVMware製品で実行するワークロード(アプリケーション)をオンプレミスインフラに維持しなければならない場合でも、IBM Cloudのワークロードと同じように管理できるようにする。
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