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クラウドじゃ駄目――公立学校が「オンプレミス」ストレージにこだわった理由米公立校区のストレージ移行体験談【第2回】

米国のシムズベリー公立学区は、老朽化したストレージアレイを刷新する際、オンプレミスのストレージアレイへの移行にこだわった。なぜクラウドサービスではないのか。選定した製品とは。

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 老朽化したストレージアレイの刷新を決断した、米コネチカット州にあるシムズベリー公立学区(Simsbury Public Schools)。同学区がストレージアレイに求めた要件は、オンプレミスハードウェアであることだった。「私たちはクラウドサービスの導入には反対だった」とベルナカトラ氏は話す。その理由として同氏は、シムズベリー公立学区のネットワークに存在する“ある問題”を挙げる。

だから“クラウドでは駄目”だった

 シムズベリー公立学区には、校舎から敷地外につながる回線は1本しかない。データをクラウドサービスに移行した場合、もしケーブルが切断すれば復旧までクラウドサービスのデータへのアクセスが困難になり「大変なことになってしまう」とベルナカトラ氏は語る。

 最初にベルナカトラ氏が検討したのはDell Technologies製品だった。同社の製品に詳しく、関係を持っていたためだ。しかしデータの読み出し/書き込み速度といった性能に納得できなかったという。

 ベルナカトラ氏はストレージアレイの交換を検討していることを、教育関係者のメーリングリストに投稿した。すると他校のIT担当者が、ストレージアレイベンダーDataDirect Networks(DDN)のストレージに関する情報を教えてくれた。DDNは2019年に、ストレージ大手Western Digitalからストレージアレイ事業「IntelliFlash」(母体はストレージアレイベンダーTegile Systems)を買収した。

 Dell Technologies製品とDDN製品を比較したベルナカトラ氏は、DDN製品の方がシムズベリー公立学区の条件に合うと結論付けた。「データ圧縮など希望通りの機能を備え、高性能かつ低コストだったからだ」と、同氏は選定理由を説明する。


 第3回は、シムズベリー公立学区が導入したストレージアレイの詳細を紹介する。

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