画像生成AIの“食わず嫌い”が駄目な理由:画像生成AIは“クリエイティブな泥棒”か【第5回】
画像生成にAIモデルを活用しているのは個人のアーティストだけではない。自社のビジネスに画像生成AIモデルを活用し、成果を上げている企業がある。どのように役立てているのか。
画像生成に特化した人工知能(AI)モデルを活用しているのは、アーティストや一般消費者だけではない。企業もビジネスに必要な画像生成にAI技術を使っている。
画像生成AIが会社を救う?
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連載:画像生成AIは“クリエイティブな泥棒”か
- 第1回:“AI絵師”は「存在してはいけない」のか?
- 第2回:アーティストが「画像生成AI」を愛せない理由
- 第3回:アーティストが「画像生成AI」を全否定できない理由
- 第4回:“AI絵師”がアートコンテストでまさかの優勝 物議の作者が口を開いた
AIとの付き合い方
マーケティングツールベンダーOmnekyは、独自の機械学習アルゴリズムや「GPT-3」「DALL・E」といった既存のAIモデルを使って、広告のクリエイティブ(広告素材)を制作している。「AI技術は自由なデザインプロセスを生み出すことで、クリエイターの創造力を刺激し、制作のパフォーマンスを向上させる」。同社の創業者でCEOの千住 光氏はそう話す。
人が理解でき、バイアス(偏見)に基づかない処理結果を出力可能なAIモデルの開発を支援するVirtuous AIは、クリエイティブの制作やマーケティングにOmnekyのツールを活用中だ。同社のCEOであるロリー・ドノバン氏は、特定の使い方における画像生成AIモデルの有用性を主張する。
「自分が誰かと同じ作風の、同じコンテンツを制作することによって、その人の居場所をなくしたとすれば、それは間違いなく不道徳だ」とドノバン氏は述べる。画像生成AIモデルは「そのようなツールには当てはまらない」というのが、同氏の考えだ。「われわれはピカソの絵画ではなく、クリエイティブを作ろうとしているだけだ」(同氏)
第6回は、画像生成AIモデルの権利侵害問題に関する議論を取り上げる。
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