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HDDをやめて「LTOテープ」に移るときの“納得の理由”とはデータ増に対する磁気テープ戦略【第4回】

データ量が増加する傾向は、将来にわたって継続すると考えられる。企業は効率的なデータ保管を維持するために、何を考慮すべきなのか。

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 増大するデータ量に悩む企業は、将来に向けた“データ保管の戦略”を考えなければならない。データ量が増えるのは、一過性のトレンドなどではないからだ。大量のデータを保管するに当たってHDDは重要だ。一方で専門家は、長期的に考えるならば磁気テープの規格「LTO」(リニアテープオープン)も見るべきだと指摘する。

HDDから「LTOテープ」への乗り換えを考える基準は

 フォームファクター(形状や大きさなどの仕様)が1つに統一されているという点は、HDDに対するテープの良さだと、米TechTargetの調査部門Enterprise Strategy Group(ESG)でアナリストを務めるビニー・ホインスキ氏は評価する。フォームファクターが変わらなければ、ストレージのインフラに変更を加えるリスクも低減する。

 2022年時点で商品化されている最新規格「LTO-9」から第14世代「LTO-14」に至るまで、LTOのテープカートリッジのフォームファクターは変わらない見込みだ。「いったんLTOテープに投資すれば、将来に向けてデータ保管の計画を立てやすくなる」と、ホインスキ氏は話す。

 Hewlett Packard Enterprise(HPE)でニアラインストレージ部門の製品マーケティングマネジャーを務めるローラ・ロレド氏は、「テープはHDDよりも環境に優しい」と強調する。テープカートリッジは、データを保管しておくだけであれば電力を消費しないため、それが二酸化炭素(CO2)排出の抑制につながるからだ。

 ロレド氏によれば、同社の顧客からは「電気代が非常に高くてHDDではデータ保管を継続できない」という声が寄せられている。そうした企業はコールドデータ(ほとんど使用しないデータ)をテープに移動させることで、コスト削減のメリットを享受しているという。

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