“SSDの形”が変われば“容量”が増える?:TLCの技術とSSDの今後【第4回】
保管すべきデータが増えるのに合わせて、どこまでもストレージの設置面積を増やせるとは限らない。SSDやNAND型フラッシュメモリの新しい技術は、この問題にどう向き合うのか。
企業のデータセンターにおいて今後より重要になることの一つは、同じ設置面積で、より多くのデータを保管できるようにすることだ。そうした中でSSDのフォームファクター(形状や大きさなどの仕様)や、NAND型フラッシュメモリの記録密度に変化が見られる。
SSDの形状と容量の可能性
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連載:TLCの技術とSSDの今後
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SSDとNAND型フラッシュメモリの動向
Samsung Electronicsは2022年11月、第8世代の3D(3次元)NAND型フラッシュメモリ「V-NAND」(Vertical NAND)の量産を開始したと発表した。SamsungはこのV-NANDについて詳細は明らかにしていないが、同社によれば記録密度は前世代よりも向上した。
「NAND型フラッシュメモリの高密度化が進むことは、SSDのフォームファクターが『EDSFF』(Enterprise and Data Center Standard Form Factor)に移行する動向に合致する」。調査会社IDCのリサーチバイスプレジデントであるジェフ・ヤヌコビッチ氏はそう話す。
今後、企業にははより小さい設置面積で、より多くのデータを保管することが求められる。EDSFFはデータセンターにより多くのSSDを設置することを念頭に置いたフォームファクターだ。
EDSFFには幾つかの仕様があり、特にそのうちの「E1.L」を採用したSSDに大容量化の動きがあることが注目点の一つだと、ヤヌコビッチ氏は強調する。ストレージの容量を増やすためにNAND型フラッシュメモリを増設すれば、熱が発生する。EDSFFは「熱制御に優れているため、ストレージの大容量化に適している」と同氏は語る。
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