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ライオンが基幹系を「SAP S/4HANA」で全面刷新した理由ERPニュースフラッシュ

ライオンが進めた「SAP S/4HANA」による基幹系システムの全面刷新、JVCケンウッドの「Oracle Fusion Cloud ERP」導入など、ERPに関する主要なニュースを紹介する。

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 バックオフィス(人事、経理、総務などの管理部門)業務を改善するために、どのようなシステムを導入すればよいのかは、改善の目的や組織の規模によって異なる。大手メーカー3社が導入した、ERP(統合業務)パッケージに関する主要なニュースを3つ紹介する。

ライオンが「SAP S/4HANA」で基幹系を刷新 選定理由は?

 ライオンは2022年5月に、同社の国内グループ会社を含む全社の基幹系システムを全面的に刷新。SAPのERPパッケージ「SAP S/4HANA」に統一した。従来の基幹系システムは複数のシステムで構成されており、各システムの連携が十分ではなかったことから、損益データの集計に時間が掛かるなどの弊害が生じていた。SSDやHDDではなくメモリでデータを扱うインメモリデータベース「SAP HANA」をベースにすることで、データ処理を高速化できる点を評価して、SAP S/4HANAを選んだ。システム構築はJSOLが担った。(発表:SAPジャパン、JSOL<2023年2月28日>)

JVCケンウッドが「Oracle Fusion Cloud ERP」を導入 その狙いと効果は?

 2008年の経営統合で生まれたJVCケンウッドでは、旧組織ごとに異なる業務プロセスが残り続けた結果、業務の属人化が進んでいた。基幹システムの刷新に伴い、全社で業務プロセスを統一。機械学習技術などのAI(人工知能)技術による業務プロセス自動化の効果を期待して、Oracleのクラウドサービス形式のERPパッケージ「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning」(Oracle Fusion Cloud ERP)を選定した。売上高から変動費を差し引いた「限界利益」を知るための損益計算書を自動的に作成したり、貸借対照表を実働4日で作成したりすることが可能になった。(発表:日本オラクル<2023年2月21日>)

ニッスイが「Concur Expense」導入 社外からでもPayPayでも経費精算を可能に

 ニッスイはConcur Technologies(SAP Concurの名称で事業展開)が提供するクラウドサービス形式の経費精算システム「Concur Expense」を導入した。従来は紙でやりとりしていた経費精算業務をデジタル化することで、テレワークといった場所にとらわれない働き方を実現しやすくするのが狙いだ。Concur Expenseのモバイルアプリケーションによって社外からの経費の申請や承認を可能にし、出社しなくても経費精算業務ができるようにした。PayPayの同名キャッシュレス決済サービスと連携し、PayPayによる経費支払いが可能な点が、Concur Expenseの選定を後押しした。(発表:コンカー<2023年2月27日>)

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