GitHubが「出社なしの完全テレワーク」実現へ ただし人員「1割削減」の裏事情:GitHub「完全テレワーク計画」の余波【前編】
人員1割の削減と、完全テレワークへの移行を明らかにしたGitHub。同社が経営に大なたを振るう目的は何なのか。米国IT業界を揺るがす“人員削減の嵐”との関係は。
従業員を10%削減し、テレワークへと完全に移行――。ソースコード共有サービスを運営するGitHub社が明らかにした、改革の中身だ。同社が経営に大なたを振るう目的とは。
人員は1割減らすも「完全テレワーク移行」を決めたGitHub 目的は?
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改革の目的は、業務効率と規模を改善することだ――。各社報道によれば、GitHub社のCEOトーマス・ドームケ氏は2023年2月に、従業員向けのメッセージでこう語った。同社は利用率の低いオフィスについて、賃貸契約が終了するか、運営上可能であれば全て閉鎖するという。同社の広報担当者は「短期的に事業の健全性を守り、今後の長期的な戦略に投資する能力を付与するために、困難だが必要な幾つかの決定と予算の再編成を発表した」と述べる。
この出来事は、米国IT業界を揺るがす人員削減問題の一つだ。Microsoftが2023年1月に、従業員約1万人を削減する方針を発表したことは記憶に新しい。
IT情報サイトTechCrunchは、ドームケ氏が従業員宛てに送ったとみられるメール全文を掲載した。その記述によると、GitHub社が完全テレワークへの移行などの改革を進める主な理由は、人工知能(AI)技術を搭載したサービスの構築に注力することだ。こうした動きは、AI技術ベンダーのOpenAIに積極的に投資するMicrosoftの動向にも一致する。2018年にMicrosoftはGitHub社を買収したが、GitHub社は独立した運営を維持している。
中編は「テレワーカーは人員削減の対象になりやすい」という見解について賛否両論が起きた、米国ソーシャルメディアの反応を紹介する。
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