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“オンライン派の消費者”が簡単には店舗に行かなくなるリアルパンデミック後の実店舗に必要なもの【後編】

消費者はパンデミックの沈静化とともに、再び店舗に足を運ぶようになっている。だが消費者の考え方は変わりつつあるため、店舗が以前の客足を取り戻せるとは限らない。小売業者は何をすればいいのか。

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 2020年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(感染症の世界的な流行)の影響で、小売業者は販売経路のオンライン移行を余儀なくされた。パンデミックが沈静化した昨今、小売業者は再び店舗への客足を増やそうとしている。だが消費者のニーズは、パンデミック発生前とは違う。小売業者は店舗で何をすればいいのか。

店舗を訪れる消費者はもう“以前と同じ”ではない

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 NTT Data UK&Iは、2023年2月に公開した同社のブログエントリ(記事)で、英国の消費者が2023年のショッピングエクスペリエンス(買い物体験)に寄せる期待について考察した。それによると、主にアパレル製品を購入する際、店舗におけるショッピングエクスペリエンスを重視する消費者が存在する。

 例えば店舗で商品を購入する際、一定数の消費者はセルフレジでの決済を望む。「アプリケーションと店舗の連携が進めば店舗に足を運びたい」と考える消費者もいる。具体的にはアプリケーションで選んだ商品を試着室に届けてもらったり、ショッピング中に決済完了できたりすることを期待する声がある。

 NTT Data UK&Iのブログエントリは、店舗と消費者の双方向性を高める施策の重要性も示す。例えば以下の施策は、一定の消費者に受け入れられる見込みがある。

  • QRコードをスキャンして、より詳しい商品情報を閲覧する
  • 商品の閲覧や購入などに際して、自分の選択が反映されるインタラクティブなディスプレイを使う
  • 仮想的に服を試着したり、試着時の写真や動画をSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に投稿したりできる「スマートミラー」の使用

 こうしたショッピングエクスペリエンスを実現するために、小売業者はどのような技術を取り入れる必要があるのか。消費者の目に触れる部分(フロントエンド)では、次の技術への投資が必要だ。

  • 拡張現実(AR)技術
  • 仮想現実(VR)技術

 ショッピングエクスペリエンスを向上させるシステム(バックエンド)の強化には、以下の分野への投資が必要だ。

  • データマネジメント
  • クラウドサービス
  • ネットワーク
  • 人工知能(AI)技術

 オンラインショッピングの経験が消費者の間に広がることで、消費者の行動の変化は今後一段と顕著になる可能性がある。小売業者はオンラインショッピングの経験を基に店舗を作らなければ、客足を獲得しにくくなる可能性がある。

 「小売業者は技術を駆使することで、オンラインと店舗で一貫したショッピングエクスペリエンスを提供できるようになる」。NTT Data UK&Iで小売担当ディレクターを務めるジェフ・ロイド氏はそう話す。

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