「生成AI」にがっかりする人、賢く使う人の違い:陰りを見せる「AI」ブーム【後編】
ジェネレーティブAI(生成AI)の機能面における限界や懸念から、AI技術に対する世間の熱は冷め始めている。賢い企業はこの状況をどのように捉え、どう動いているのか。
人工知能(AI)技術でテキストや画像などを自動生成する「ジェネレーティブAI」(生成AI)が話題になっているが、世間の熱は冷め始めている。生成AIの大半が真実とうそを見極められなかったり、出力する内容が思慮深さに欠けたりする他、悪用する詐欺師や正しく理解せずに熱中する人が後を絶たないからだ。一方で、生成AIの特性を生かしている賢明な企業も存在する。
賢い企業は「生成AI」をどう使う?
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連載:陰りを見せる「AI」ブーム
AIは社会をどう変えるのか
一部の企業は、AI技術と他の技術を組み合わせることで価値を創出し、成果を上げている。例えば、より読みやすいレポートを生成したり、文章の細部を読み解いたりすることを可能にする仕組みの構築だ。画像処理を通じて対象の内容を認識し、理解するAI技術「コンピュータビジョン」を使ったシステムや、予測AIが出力した結果を大規模言語モデル(LLM)に供給することでそうした仕組みの構築ができる。IBMやSalesforceの担当者は、AI技術はAI関連サービスを提供する企業だけでなく、あらゆる企業の役に立つと見込む。
AI技術は、話題になっているチャットbotだけでなく、多種多様な技術やアプリケーションに組み込まれている。企業の技術担当者や業務部門の責任者にとって、斬新かつ仕組みに透明性のあるAI技術を事業計画に取り入れることが不可欠だ。企業は誇大宣伝の可能性におびえ過ぎず、一方で熱中し過ぎないよう注意しながら、AI技術を活用していくことが重要だ。
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