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IT業界のマイノリティーを育成できる「メンター」に向いている人物像IT業界でD&Iが進まない理由【第7回】

エスニックマイノリティーが企業で活躍し、長く働き続けるための重要な施策の一つは、メンター制度だ。だがメンターは誰でもいいとは言えない。メンターの人選において、どのような要素が重要なのか。

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 エスニックマイノリティー(地域や社会における少数民族)の受け入れだけでなく、育成や昇進支援をどのように提供すべきか――。これはあらゆる企業にとって重要な経営課題となっている。有効なアプローチの一つは、メンター制度を導入することだ。どのような人物がメンターに向いているのか。

「メンター」にすべき人物、指導の仕方は?

 メンター(指導者や助言者)は、自社の人物でも社外の人物でも構わない。支援を受ける人物と同じような経歴や民族的背景を持つ人物が望ましい。IT人材採用コンサルタント企業Templeton and Partnersのマーケティングディレクターであるエイミー・トレジャー氏は「自分と同じような人から指導を受けることは、大きな効果がある」と強調し、こう続ける。「メンターと1対1で熱いコミュニケーションを交わすことが重要だ。直面している障壁やキャリアアップのための解決策について話し合うことで、支援を受けた人の人生は大きく変わる可能性がある」

 社内のシニアリーダーによる後押しも、有益な支援になる。「後援者が社内に存在することで、支援を受ける人は『もっと上のレベルで成功できる』と自信を持てる」。ITコンサルティングサービス企業Avanadeのチーフダイバーシティーオフィサーであるハラム・サージェント氏はそう説明する。

 ダイバーシティー(多様性)、エクイティー(公平性)、インクルージョン(包摂性)を意味する「DEI」に関する経営陣の認識は、向上しつつあるとトレジャー氏は評価する。しかし同氏は、IT業界がエスニックマイノリティーの従業員のために真に公平になるまでの道のりは長いと感じている。「『収益向上のためにDEIは不可欠だ』という認識は広がっているが、DEIの実現に向けた変化のスピードは非常に遅い。数年単位で見てもほんの少ししか進展していない」(同氏)

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