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「対面でのコミュニケーション」はやっぱり必要? Zoomが新拠点を作った訳「人とのつながり」とハイブリッドワークの在り方【第1回】

ハイブリッドワークが社会に定着し、オフィス回帰の是非について議論が続く中、Zoom Video Communicationsが新たな業務拠点を設立した。その背景を探る。

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 Web会議ツール「Zoom」を提供するZoom Video Communications(以下、Zoom社)は2023年8月、英国に新たな拠点を設立した。オフィス勤務とテレワークを組み合わせた働き方である「ハイブリッドワーク」が社会に浸透しつつある中で、Zoom社が物理的な拠点を新たに構築した意味を探る。

Zoom社があえて「新しい拠点」にこだわる理由とは

 「London Engagement Hub」というZoom社の新オフィスは、以下を目的としている。

  • 従業員体験の向上を支援すること
  • アフターコロナ時代の新たな働き方を構築すること
  • 新しい働き方を検証するための実験場とすること

 約1500平方メートルの広さを持つLondon Engagement Hubは、職場環境におけるZoom社の戦略を体現する場所だ。出社日には従業員同士が対面でコミュニケーションを取ることができるように最適なワークスペースを提供する。英国で働く200人以上の従業員がアイデアや戦略を共有し合える空間を提供することで、同社が持つ世界のネットワークを前提としたコミュニティー意識を従業員に持ってもらうのが狙いだ。

 「仕事の仕方は変化し続けている」。Zoom社の英国およびアイルランド担当の責任者であるフィル・ペリー氏はそう話す。雇用主も従業員も、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)発生後に、場所を選ばない柔軟な働き方を経験したことでそのメリットを理解した。「今後はより多くの方法で、より多くのコミュニケーションが生まれ、国境を越えたコラボレーションが当然になる」とペリー氏は説明する

 人材についてペリー氏は次のように続ける。「時代の変化に柔軟に対処し、技術と新しい働き方がもたらすメリットを最大限に生かしつつ、従業員同士が対面でコミュニケーションを取る時間を最大化できる企業が、優秀な人材の獲得に成功する」


 第2回は、London Engagement Hubが備えている具体的な設備を紹介する。

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