「Java」とはどんな言語で、なぜ魅力的なのか?:Javaの10個のメリット【第4回】
「Java」は型を明示する「静的型付け」言語であり、オブジェクトを中心に据えた「オブジェクト指向」言語でもある。これらの特性はどのようなメリットをもたらすのか。
「Java」は1995年に登場したプログラミング言語・実行環境であり、企業のアプリケーション開発の中心を担ってきた。Javaの魅力10個を紹介する本連載のうち、第4回となる本稿は7つ目と8つ目を説明する。
メリット7.静的型付け言語である
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連載:Javaの10個のメリット
Javaを選ぶ理由
プログラミング言語「Python」やスクリプト(簡易プログラム)言語「JavaScript」などは、ソースコードに変数の型を明示する必要がない「動的型付け言語」だ。Javaはこれらとは異なり、ソースコードに変数の型を明示する「静的型付け言語」だ。Javaでは、変数に対して「float」「double」「int」「Integer」「char」「String」などの型を指定する必要がある。
静的型付け言語は動的型付け言語と比較して、以下2つのメリットがある。
- コンパイル時に型の整合性をチェックするため、大規模なコードベースを管理しやすい
- コンパイラによる型情報の参照を通じて、プログラムの実行速度やメモリ使用量の最適化が可能
PythonやJavaScriptではうまくいかない状況でもJavaでは成功する場合、その理由はJavaの静的型付けによる性質であることがしばしばだ。
メリット8.オブジェクト指向である
Javaのメリットを語る上で、Javaがフィールド(データ)とメソッド(処理)をまとめた「オブジェクト」をプログラムの基本要素とする「オブジェクト指向言語」であることは大きなポイントだ。ドメイン駆動設計を行う企業や、現実世界の概念をコードでモデル化する必要がある複雑な問題では、Javaのオブジェクト指向が大きなメリットとなる。
以下に、Javaが実装している主要なオブジェクト指向言語としての要素を示す。
- 継承
- 基となるクラス(オブジェクトの設計図)のフィールドやメソッドを引き継いで、新しいクラスを作成すること。
- コンポジション
- 異なるクラスのオブジェクトを組み合わせて新しいクラスを作成すること。
- ポリモーフィズム
- 異なるクラスのオブジェクトが同じメソッドを実行することを可能にする能力。
- カプセル化
- クラスが保持するフィールドとメソッドに対して、外部からの変更に制限を加えること。
- インタフェース
- 異なるオブジェクト間の共通の構造を定義する仕組み。
次回は、9つ目と10つ目のメリットを紹介する。
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