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なぜコンピュータは「10進法」ではなく「2進法」で動くのか?:コンピュータの基本「メモリ」と「単位」【第4回】
コンピュータの世界では、0から9までの数字を使うおなじみの10進法ではなく、2進法が使われている。10進法よりも2進法の方がコンピュータの世界との相性が良いのはなぜなのか。
コンピュータにおけるデータ表現の中核には、情報を格納する最小単位であるビット(bit)がある。ビットは、0または1を使って数値を表現する2進法が基になっている。人間の世界でよく使われている10進法ではなく、なぜコンピュータの世界では2進法が使われているのか。
コンピュータはなぜ10進法ではなく2進法を使うのか?
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連載:コンピュータの基本「メモリ」と「単位」
- 第1回:メモリ基礎であり“単位”でもある「ビット」と「バイト」は結局何が違うのか?
- 第2回:CPUが頭脳なら「メモリ」は何か? 混同しがちなストレージとの違い
- 第3回:混同しがちなメモリ「RAM」と「ROM」の根本的な違いとは?
コンピュータの基礎知識
ビットは0または1で2つの状態を表す。0または1を使う2進数が、コンピューティングの基盤を形成している。人間の世界では、籠の中のリンゴの個数から歩数を数えることまで、おなじみの10進法が使われている。10進法には「0」から「9」までの10個の数字が存在する。
コンピュータではなぜ0と1の2つの数字だけを使うのか。2進法が便利な理由は次の通り。
- 効率性
- CPUの基本要素であるトランジスタのオンとオフに2進法の1と0が対応する。これによってハードウェアの設計と演算の仕組みがシンプルになる。
- 正確性
- 2進法にすることであいまいさがなくなる。各ビットが0か1のどちらかになることで、データの格納や処理のエラーを抑制できる。
- 拡張性
- コンピュータは0と1をうまく組み合わせることで、大きな数や複雑なデータを表現できる。
コンピュータの用語では、1KB(キロバイト)は1024バイトのことであり、1000バイトではない。1024バイトになるのは、コンピュータが2進法で動作することから、2の10乗となっているためだ。
次回は、MB(メガバイト)やGB(ギガバイト)といった単位の基本を解説する。
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