Windowsで試したくなる「パーティション分割」なるほどの利点:Windowsディスク管理とコマンド【第3回】
Windows搭載のPCでは、「diskpart」によるディスク管理によってさまざまな操作ができる。「パーティション」を作成するメリットと、具体的な方法を紹介する。
「diskpart」コマンドは、クライアントOS「Windows」のディスク(記憶装置、ストレージ)を操作するための基本的な手段の一つだ。diskpartコマンドを使うことで、データを管理しやすくしたり、読み書きのパフォーマンスを向上させたりできる。
その操作の一つに、パーティション(1つの物理的なディスクを論理的に分割した区画)の作成や削除がある。パーティション作成によるメリットや、コマンドの具体的な操作方法を以降で紹介する。
「パーティション分割」がもたらす意外な利点
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パーティションを作成する理由は、データを整理して管理しやすくすることや、パーティションごとに異なるOSをインストールすることなどさまざまだ。パーティションを作成して「RAID」(Redundant Array of Inexpensive Disks:複数台のHDDやSSDを1台のストレージとして運用する仕組み)を組むことで、ストレージのI/O(データの入出力)性能が向上することがある。
diskpartは、パーティションの管理ツールとして使える。diskpartの「create」は、1つまたは複数のディスクにパーティションやボリューム(パーティションにファイルシステムを適用した1つの論理的な記憶領域)、仮想ディスク(VHD)を作成するコマンドだ。
diskpartを使用するに当たっては、コマンドラインインタフェース(CLI)である「コマンドプロンプト」を開き、管理者として実行する。以下の手順でパーティションが作成ができる。
- コマンドプロンプトで「diskpart」と入力する
- 「list disk」と入力し、ディスクを表示する
- この際、変更を加えたいディスクの番号を記憶しておく
- 「select disk」と、その後に手順2で覚えたディスク番号を指定して入力する
- 例えばディスクの番号が「1」であれば「select disk 1」
- 「create partition primary size=102400」と入力する
- 102400はパーティションのサイズの一例。10万2400MBは100GBに相当する
- 拡張パーティションを作成したい場合は、「primary」を「extended」に変更する
- サイズを指定しない場合、ディスクの全ての利用可能な空き領域がパーティションに使用される
- 「assign letter=」と、その後に使用していないドライブレター(ドライブ名となる英字アルファベット)を入力する
- 例えばドライブレターが「E」の場合は「assign letter=E」
- 「exit」と入力する
- 「format」を使ってドライブをフォーマットする
- Windowsの機能「ディスクの管理」、もしくは好みのディスク管理ツールを使用することもできる
diskpartを使用したパーティションの削除方法
diskpartの「delete」コマンドで、ディスクのデータ、パーティション、ボリューム、ボリュームシャドーコピー(ボリュームのスナップショット)を削除できる。ディスクに複数のボリュームがある場合や、「回復パーティション」(Windowsを出荷時の状態に戻すためのデータを保存しているパーティション)などの不要なパーティションがある場合、削除し、空き領域に戻すことができる。
以下の手順でパーティションを削除する。
- コマンドプロンプトで、「diskpart」と入力する
- 「select disk」と、その後に変更を加えたいディスク番号を入力する
- 「list partition」と入力する
- 「select partition」と、その後に削除したいパーティションの番号を入力する
- 「delete partition」と入力する
- 「exit」と入力する
次回は、diskpartを使用してボリュームを作成する方法を紹介する。
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