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いまさら聞けない「MACアドレス」と「IPアドレス」は何が違うのか?:MACアドレス徹底解説【後編】
MACアドレスとIPアドレスは、どちらもネットワークでデバイスを特定するために利用できる番号だが、その役割や特性には違いがある。両者の違いとは。
「MACアドレス」と「IPアドレス」はどちらも通信において重要な役割を果たす識別子だ。どちらもネットワークに接続されたデバイスを識別するために使用するものだが、その役割や特性には違いがある。両者にはどのような違いがあるのか。
「MACアドレス」と「IPアドレス」は何が違う?
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いまさら聞けないネットワーク知識
MACアドレスとIPアドレスの違いは次の通り。
項目 | MACアドレス | IPアドレス |
---|---|---|
OSI参照モデルのレイヤー | データリンク層(第2層) | ネットワーク層(第3層) |
領域 | ローカルネットワーク | インターネットまたは複数のローカルネットワークで構築したネットワーク |
識別対象 | 特定のデバイス | ネットワーク内での論理的な配置場所 |
割り当て方法 | デバイスの製造時にNIC(ネットワークインタフェースカード)に設定され、原則として変更されない | ネットワーク管理者やインターネットサービスプロバイダー(ISP)によって割り当てられるが、ユーザーによる変更もできる |
MACアドレスとIPアドレスはどちらもネットワーク上のデバイスを一意に識別するために使用するが、レイヤーや識別の対象などが異なる。ネットワーク管理者は両者を適切に使用することで、効率的かつ安全なネットワーク運用が可能となる。
MACアドレスの種類
MACアドレスには3つの主要な種類がある。
- ユニキャストMACアドレス
- ネットワークのNIC(ネットワークインタフェースカード)に割り当てられる
- 1対1の通信でのみ使用される
- マルチキャストMACアドレス
- マルチキャストとは決められた複数のネットワーク端末に同時にデータを送信する
- 特定のデバイス群にマルチキャストMACアドレスを割り当てることで、ネットワークの指定したデバイス群にデータを送信できる
- ブロードキャストMACアドレス
- ブロードキャストとはネットワーク内の全てのネットワーク端末に一斉にデータを送信する
- ブロードキャストMACアドレスは通常「FF:FF:FF:FF:FF:FF」と表記する
- 送信時に宛先を「FF:FF:FF:FF:FF:FF」に指定することで、データをネットワークの全てのデバイスに届けることができる
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