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Python独走の一方でC#がJavaを猛追 2025年11月版プログラミング言語人気ランキング「2025年のプログラミング言語」はC#になる可能性も?

プログラミング言語の人気ランキング「TIOBE Index」の2025年11月版が公開された。Pythonが引き続き首位を独走し、同年10月に順位が入れ替わったC、C++がこれに続いた。C#が最近の勢いを維持してレーティングを伸ばした。

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 ソフトウェア品質評価企業TIOBE Softwareは、2025年11月版の「TIOBE Programming Community Index」(以下、TIOBE Index)を発表した。TIOBE Indexは、プログラミング言語の人気を示す指標で、同社が毎月1回更新している。2025年11月も、「Python」が圧倒的な大差をつけて首位を維持したが、レーティングは23.37%にとどまった。Pythonのレーティングは7月にTIOBE Index史上最大の26.98に達した後、徐々にだが低下している。

C#はJavaを追い越すか

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TIOBE Index(2025年11月版)1〜20位(提供:TIOBE Software) 《クリックで拡大》

 2025年11月のランキングの2〜6位は、「C」(9.68%)、「C++」(8.95%)、「Java」(8.54%)、「C#」(7.65%)、「JavaScript」(3.42%)となった。CとC++は、2025年4〜9月はそれぞれ3位、2位だったが、同年10月から順位が入れ替わっている。Python(1位)、C#(5位)、JavaScript(6位)の順位は2024年6月以来変わっていない。

 5位のC#のレーティングは2025年6月から、前月比で上昇の一途をたどっている。11月の7.65%は、2023年10月以来の高水準だ。過去最高値は2012年1月の8.76%、ここ10年の最高値は2023年4月の8.21%で、後者を超えるかどうかが一つのポイントとなる。

 さらに、C#と4位のJavaのレーティング差は、2025年4月には5ポイント以上あったが、同年5月から一貫して縮まっており、同年11月は1ポイントを切っている(0.89ポイント差)。

 TIOBE SoftwareのCEOポール・ジャンセン氏は、「TIOBE IndexのランキングでC#がJavaを上回ったことはない。C#がJavaを追い抜くのか、今後の展開に注目したい。このペースでレーティングが上昇すれば、C#はTIOBE Indexの『2025年のプログラミング言語』(※)に輝く可能性もある」と述べている。

※TIOBE Indexでは毎年、1月のランキングにおいてレーティングが前年同月比で最も伸びた言語が、その年のプログラミング言語に選定される。


 さらにジャンセン氏は、次のように指摘している。「C#とJavaは長年、同じ領域で競合してきたが、C#は現在、C#ではなくJavaを使うべき理由をほとんど取り除いたようだ。多様なプラットフォーム に対応しており、オープンソースであり、開発者が求める新しい言語機能を完備している。金融業界では依然としてJavaが支配的だが、他の分野ではJavaとC#のシェアは拮抗(きっこう)している。しかも、C#は、強大な勢力を誇るMicrosoftが最も後押ししているプログラミング言語だ」

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TIOBE Index 1〜10位の推移(提供:TIOBE Software

TIOBE Indexは言語の優劣を示すものではない

 TIOBE Indexの評価は、世界中の熟練エンジニアや学習コース、サードパーティーベンダーの数に基づいて算出されている。算出にはGoogle、Amazon.com、Wikipedia、Bing、その他20以上の人気Webサイトが使われている。

 なお、TIOBE Indexは、「どのプログラミング言語が優れているか」「どの言語で書かれたコードの行数が多いか」を示すものではないと、TIOBE Softwareは説明している。

 同社はTIOBE Indexの使い方として、「自分のプログラミングスキルが最新のものかどうかを確認する」「新しいソフトウェアシステムを開発するに当たって、どのプログラミング言語を採用するか、戦略的判断に役立てる」といった例を挙げている。

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