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顧客データ統合プロジェクトが失敗する7つの理由
顧客データ統合(CDI)プロジェクトでは、人とプロセスと技術を変革させる必要がある。そのうちどれか1つを失敗しただけで、プロジェクト全体が失敗の危機にさらされる。プロジェクトが失敗する7つの理由を紹介しよう。
サンフランシスコで開催されたCDI-MDM(顧客データ統合-マスターデータ管理)サミットでは、BEAシステムズやマイクロソフトなどからの出席者が、CDIプロジェクトの主要な落とし穴やベストプラクティスについて議論した。
問題の第1は、CDIプロジェクトの基本となるデータモデルの問題をどのように解決すべきかだ。CDI-MDMサミットにおいても、この点が終始、議論の最大のポイントとなった。大手ベンダーは、ベンダーがあらかじめ開発したデータモデルを使用するよう推奨している。実際、既に何百件もの実装でそうしたデータモデルを上手に利用しており、各社のニーズに合わせてカスタマイズするのも簡単だ、という言い分だ。しかし、ベストオブブリード型のベンダーであるサイペリアンは、アプリケーションベンダーによって設計された、あらかじめ決められたタイプのデータモデルは、CDIプロジェクトの失敗の大きな要因になりかねないと反論している。
顧客データ統合(CDI)プロジェクトでは、人とプロセスと技術を変革させる必要がある。そのうちどれか1つを失敗しただけで、プロジェクト全体が失敗の危機にさらされる。サンフランシスコで開催されたCDI-MDM(マスターデータ管理)サミットでは、出席者やプレゼンターらが、CDIプロジェクトの主要な落とし穴やベストプラクティスについて議論した。
1.データモデルの問題
CDIプロジェクトの基本となるデータモデルの問題をどのように解決すべきかについてはさまざまな意見があり、CDI-MDMサミットにおいても、この点が終始、議論の最大のポイントとなった。
オラクルなどの大手ベンダーは、ベンダーがあらかじめ開発したデータモデルを使用するよう推奨している。顧客は実際、既に何百件もの実装でそうしたデータモデルを上手に利用しており、各社のニーズに合わせてカスタマイズするのも簡単だ、というのが大手ベンダーの言い分だ。これに対し、ベストオブブリード型のベンダーであるサイペリアンは、アプリケーションベンダーによって設計された、あらかじめ決められたタイプのデータモデルは、CDIプロジェクトの失敗の大きな要因になりかねないと反論している。
サイペリアンのマーケティング/製品管理担当副社長アヌラグ・ワデラ氏は、「大手ベンダーは自社のアプリケーションから恩恵を受けている。そうしたベンダーのデータモデルは自社のアプリケーションをサポートするよう設計されている。そのようなデータモデルで柔軟性が提供されるわけがない」と語っている。またCDIベンダー、プリズマの共同創業者兼副社長のボブ・ハーゲナウ氏によると、企業データモデルに関する意見がまとまらず、結局CDIプロジェクトをまるごと中止したという企業の話を幾つも聞いているという。CDI-MDMサミットの出席者やプレゼンターの意見は、「どのような作戦を選ぶにせよ、企業はデータモデルのさまざまなアプローチや選択肢を慎重に検討すべきだ」というところで一致している。
2.全社的な幹部レベルでのサポートの欠如
CDI-MDMサミットのプレゼンターらは、CIOだけでなく社内の幹部全員がCDIプロジェクトに積極的に参加する必要性を幾度となく唱えた。幹部レベルが関与してこそ、データ所有者との協力関係やユーザーによる採用が促進される。CDIプロジェクトが会社全体に及ぼす影響を考えれば、これは基本的な必要条件と言えるだろう。マイクロソフトの顧客データ管理担当ディレクター、ジェフ・メンデンホール氏はベストプラクティスに関するプレゼンテーションにおいて、同社が現在進めている複数年にわたるCDIプロジェクトには、CEOレベルのサポートがあったと語っている。
もう1社、ベストプラクティスのプレゼンテーションを行ったインフラソフト大手のBEAシステムズも、全社的な幹部レベルの支援はプロジェクトの成功に不可欠だと語っている。同社では現在、第2世代のCDIシステムの実装にプリズマの製品を使用している。
「スポンサーはCIOだとしても、すべての幹部が関与すべきだ」とBEAシステムズのチーフアーキテクト、ヨギシュ・パイ氏は語っている。
3.アーキテクチャと技術の問題
技術とアーキテクチャの最適なアプローチはどのようなものかという点に関しても、各人の意見は異なる。だが、「CDIには、1種類ですべてに対応するような万能のアプローチはない」というのは明白だ。所定のプロジェクトにとって、適切な技術アプローチを判断する際には、その企業の既存システムや、長期的に見た場合の変化の可能性、特定のビジネス要件などをすべて考慮する必要がある。サイペリアンのワデラ氏によれば、CDIシステムのアーキテクチャ、性能、スケーラビリティの問題はすべて、前もって検討しておくべき重要なポイントであり、また柔軟性も重要という。
「自分のプロジェクトのアーキテクチャを微調整できるようにしておく必要がある」と同氏。BEAシステムズのパイ氏も、サービス指向の適切なアーキテクチャを設計することは同社のCDIプロジェクトの成功にとって重要な鍵となったと語り、ワデラ氏の意見に同意している。
4.長期的な保守および拡張性を計画していない(あるいは予算がない)
CDIインスティテュートの最高調査責任者アーロン・ゾーンズ氏はCDI-MDMサミットの基調講演で、CDIの早期採用者の多くは独自に社内システムを構築したものだが、そうした早期採用者は現在、商用製品の購入を検討中だ、と指摘している。早期採用者らは、カスタムメードのシステムを保守するための長期的なコストや要件について理解しつつあるからだという。つまり、CDIは1回限りの取り組みではなく、継続的なプロジェクトだということだ。
5.ユーザーによる採用が進まない
BEAシステムズのパイ氏によれば、教育とトレーニングは同社のCDIプロジェクトの成功にとって非常に重要な役割を果たしている。同氏は、教育とトレーニングは同社のCDI実装において非常に重要な役割を担っており、この点をCDIプロジェクトの補足事項ではなく主要な要素と捉えるべきだと指摘している。CDI-MDMサミットに参加したそのほかの企業も、CDIプロジェクト向けに全社的なマーケティングプランを策定し、それに関連してデータガバナンスやデータ管理の取り組みを実施するよう奨励している。
6.データのクオリティ/ガバナンス/管理の問題
CDI-MDMサミットでデータガバナンスの問題が議論された際によく使われたのは、「ゴミを入れればゴミが出てくる(GIGO)」というフレーズだ。多くの出席者は、データ管理とデータガバナンスに全社的に取り組んでいないCDIプロジェクトは失敗すると指摘している。なぜなら、それでは、データに関する問題の原因が解消されないからだ。さらに悪いことには、もしユーザーがCDIの実装に際してデータの問題を発見し、システム内のデータを信用できないようになれば、そうした疑念がユーザーによる不採用につながり、結果的にCDIプロジェクト全体を台無しにすることになりかねない。
「データの信頼性はセルレベルで確実にする必要がある」とサイペリアンのワデラ氏は指摘している。
7.社内政治的問題
CDIプロジェクトの難題をめぐる多くの議論の根底には、常に企業の政策の問題があった。マイクロソフトのメンデンホール氏はベストプラクティスに関するセッションにおいて、同社のCDIイニシアティブを「深さは1インチで幅は1マイルに及ぶ」と形容した。確かに、そもそも定義からして、CDIプロジェクトは組織のほぼすべての部門に関係したものとなり得るはずだ。
全社的なサポートの欠如であれ、非現実的なスケジュールであれ、不十分な予算であれ、データ所有の問題であれ、CDIプロジェクトリーダーはアーキテクチャの専門家であると同時に抜群の社交性を備えている必要がある。CDI-MDMサミットの多くの出席者によれば、データ管理は扱いに慎重を要する問題だ。各事業部門はそれぞれ、自分たちが独自にデータを所有していると考えており、そうした自分たちの機密情報にほかの部門からのアクセスを許可することにはおそらく抵抗を感じるはずだ。ましてや、変更を許可するなど、もってのほかだろう。幹部レベルの支援、マーケティング、教育、トレーニングが役立つのはこうした場面においてだ、とBEAシステムズのパイ氏は語っている。
(この記事は2006年3月7日に掲載されたものを翻訳しました。)
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