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コンタクトセンターにとって2006年は「顧客の年」に
コンタクトセンターはこれまで何年間か、コスト削減と効率の改善に重点的に取り組んできたが、現在は顧客満足度の強化を目指すようになっている。また最近の調査は、2006年が「顧客の年」となる可能性すら示唆している。
ITサービス企業、ディメンション・データは、複数の業界にまたがる世界の363社のコンタクトセンターを対象に行った調査報告書「Merchants Global Contact Center Benchmarking Report」を発表した。
報告書によると、組織的な観点から見て、コンタクトセンターの存在が重視されるようになっているようだという。
この報告書で見られるもう1つの傾向は、コンタクトセンターが組織において、これまでよりも戦略的な役割を果たすようになってきているという点だ。例えば、この報告書によれば、コンタクトセンターのマネジャーの78%は重役レベルにリポートし、25%は直接CEOにリポートしている。さらに、コンタクトセンターは会社の目標やゴールとますます同調するようになってきている。また調査回答者の51%は「コンタクトセンターの戦略を直接、全社的な戦略と同調させている」と答えている。
中でもビジネスリーダーたちが気に掛ける指標は、顧客満足度であるようだ。
コンタクトセンターはこれまで何年間か、コスト削減と効率の改善に重点的に取り組んできたが、現在は顧客満足度の強化を目指すようになっている。また最近の調査は、2006年が「顧客の年」となる可能性すら示唆している。
米ニューヨーク州のITサービス企業、ディメンション・データは2月21日、複数の業界にまたがる世界の363社のコンタクトセンターを対象に行った調査報告書「Merchants Global Contact Center Benchmarking Report」を発表した。この調査は、英国に拠点を置く国際調査会社シノベイト・リサーチと共同で実施されたもの。
同報告書を執筆した、ディメンション・データの顧客対話型ソリューショングループ担当グローバルマーケティングディレクター、カーラ・ディエモント氏は次のように語っている。「組織的な観点から見て、コンタクトセンターの存在が重視されるようになっているようだ。重点が卸売原価の削減から顧客体験へと移行しているのは、非常にプラスの変化だ」
この報告書で見られるもう1つの傾向は、コンタクトセンターが組織において、これまでよりも戦略的な役割を果たすようになってきているという点だ。例えば、この報告書によれば、コンタクトセンターのマネジャーの78%は重役レベルにリポートし、25%は直接CEOにリポートしている。さらに、コンタクトセンターは会社の目標やゴールとますます同調するようになってきている。また調査回答者の51%は「コンタクトセンターの戦略を直接、全社的な戦略と同調させている」と答えている。
そして、コンタクトセンターはビジネスリーダーが気にかけるような測定基準を提供することで対応している。顧客満足度に重点が置かれつつあることを示す調査結果としては、以下の点を挙げられる。
- 平均保留時間の短縮:39%のコンタクトセンターは、顧客満足度にプラスの影響を及ぼす上位3要素の1つとして「通話の保留時間の改善」を挙げている。
- 応答までにかかる時間の短縮:かかってきた電話に応答するまでにかかる平均時間は昨年の28秒から、今年は22秒に短縮されている。
- 今年の報告書では、戦略上の優先事項としてコンタクトセンターが指摘した上位3要素は「顧客満足度」(75%)、「品質/プロセス改善」(70%)、「技術戦略」(70%)となっており、昨年の上位3要素である「予算」、「技術戦略」、「人員削減」とは様変わりしている。
「顧客サービスの改善とプロセスの改善を重視する今年の傾向は、コスト削減と人員削減だけでは長期的には問題を解決できないという点に人々が気付いたことを表している。これは本当に前向きな傾向だ」とディエモント氏。
技術は依然として重要
さらに、同報告書によれば、技術は依然として高い優先順位を保っている。
- 調査したコンタクトセンターのほぼ半数は、「ハイブリッドまたは純粋なInternet Protocol PBX(IP-PBX)スイッチおよびACD(自動呼分配システム)スイッチを所有している」と答えている。ACDの導入を計画しているコンタクトセンター(全体の10%)はすべて、純粋なIPソリューションの導入を予定している。
- 回答者の3分の2以上は「データベースを使って対話中に顧客を識別するための手段を備えている」と答え、46%は「CRMアプリケーションを使っている」と答えている。
- 回答者の31%は「音声認識技術を使っている」と答え、17%は「来年には音声認識技術を導入する計画だ」と答えている。・回答者の25%は技術をレンタルしており(昨年は4%)、15%はホスト型の技術を購入し、31%はテレコムプロバイダーからホスト型技術を購入したと答えている。
「エージェントを使った作業を改善することによって顧客の満足度を維持する、という点に重点が置かれつつあるようだ。人々はエージェントの生産性を改善するだけでなく、効率も改善する必要があるという点に気付きつつある。労働力を最適化するための投資がたくさん行われている」とディエモント氏。
セルフサービス
セルフサービスは依然として、コンタクトセンターにとって、技術を介してエージェントリソースを開放するための方法となっている。ディメンション・データの調査対象となった企業のうち39%はセルフサービスのアプリケーションを使用している。コロラド州歳入局は2000年以来、モンタナ州ボーズマンのライトナウ・テクノロジーズのセルフサービス技術を使用している。広報&教育担当マネジャーのロー・シルバ氏によれば、このWebベースシステムは、税金に関して最も頻繁に問い合わせのある質問を使って迅速に構築された。
「われわれのところには、“所得税はどう申請すればいいのか?”“払い戻しはどこで受けられるのか? 書類は? 問い合わせの電話番号は?”といった質問が寄せられる。われわれはかつて、こうした問い合わせのための電子メールサービスを提供しながら、ナレッジベースシステムを持ち合わせていなかった。1人の担当者が、こうした質問すべてに答えなければならなかった。事態は収拾がつかなくなりつつあった」とシルバ氏。
セルフサービス導入の結果、送られてくるメールの数は激減した。実際、コロラド州歳入局は最初の1年は多くの電子メールを受け取っていた。これは、セルフサービスの導入時によく起きる現象である、「CRMの5つの隠れた秘密」の1つでもある。だが、コロラド州歳入局のコンタクトセンターは最初の1年こそ2万4000通のメールを受け取ったものの、その後この数字は年間約6000通にまで減少している。
コロラド州歳入局は、新しいセルフサービスシステムで運用コストの削減に成功している。セルフサービスシステムは公共機関でしばしば必要とされる要件であり、ライトナウ・テクノロジーズはこれまでに世界で125の公共部門を顧客としている。
今後の課題
ディメンション・データの報告書によれば、ビジネスバリューのためにコンタクトセンターを促進するという点では前進が見られるものの、多くのコンタクトセンターは依然としてコストセンターととらえられている。例えば、今年の調査によれば、単なるコストセンターとして機能しているコンタクトセンターの比率は昨年よりも減少しているが、それでも、その比率は依然として過半数となっている。
「コンタクトセンターの目指していることや、コンタクトセンターが実際に行っていることについて、意思疎通が欠如している。顧客生涯価値(12%)や収益性(18%)など、より戦略的な基準を測定しているコンタクトセンターはあまり多くない。販売機会を測定しているコンタクトセンターですら、22%にすぎない。顧客の視点からは、依然として、戦術レベルの測定基準が使われているのが現実だ。残念なことだ」とディエモント氏。
「コンタクトセンターはビジネスリーダーに対し、顧客満足度レベルを介してだけでなく、もっと商業的な視点から、自分たちの価値をはっきり示すべきだ。コンタクトセンターにはそうした能力が欠けている。途中で放棄された呼び出し通話数を測定しているコンタクトセンターが88%なのに対し、問題解決の比率を測定しているコンタクトセンターは45%にすぎない」とさらに同氏は続けている。
(この記事は2006年2月22日に掲載されたものを翻訳しました。)
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