Server Core特集 Part1
Windows Serverプロダクトマネジャーに聞くServer Coreのメリット
Windows Server 2008の最小インストールオプションであるServer Coreを3回にわたって解説する。今回はその1回目。
Microsoftでは「Windows Server 2008」の最小インストール構成を「Server Core」と呼んでいる。次世代版のWindows ServerであるWindows Server 2008は、2007年末にリリースが予定されている。RTM(製造工程向けリリース)の予定日が近付くにしたがって、MicrosoftはServer Coreに最低限のサーバロール(機能)を次々と追加しており、最近ではIIS 7.0と仮想化機能が追加された。
Windows Serverチームのプロダクトマネジャーを務めるウォード・ラルストン氏によると、Server Coreインストール構成はサーバの管理を簡素化するという。また、コマンドラインインタフェースの使い勝手をめぐるIT管理者の不安にも対処したそうだ。ラルストン氏は先ごろ、TechTargetのインタビューに応じ、Server Coreのメリット、ならびにセキュリティに関する誤解について語った。
―― Server Coreというオプションを導入したのはなぜですか。
ラルストン Windows Serverを最も信頼性の高い構成にしたいと考えたからです。そのために、われわれはユーザーにとって最も重要だと思われる4つのコアワークロード――DNS、DHCP、Active Directory、File Server――に注目しました。次に、これら4つのロールをサポートするのに不必要なものはすべてOSから外すことにしました。つまり、Windows ExplorerやMedia Player、さらにはグラフイカルユーザーインタフェース(GUI)に加え、OSとこれらの4つのコアロールをサポートするのに必要でないすべてのDLLとライブラリを完全に除外したのです。Server Coreに含まれるのは、非常に小さなフットプリントのインストール構成で、その容量はちょうど1Gバイト程度です。
―― Server Coreの管理には、GUIではなくコマンドラインを使用するということですね。コマンドラインを使って管理するというのは、コマンドプロンプトを覚えなくてはならないなど、面倒だと思っている人もいます。
ラルストン 心配は無用です。Server Coreでは、複数の方法でリモートボックスを管理できるようにしたからです。その1つが、実際にボックスに組み込まれたコマンドラインを通じて管理を行うという方法なのです。ボックス上でロールを簡単に構成できるOCセットアップという新しいユーティリティも用意しました(OCセットアップはMicrosoft System Installerシステムファイルをインストールし、Package Managerにパッケージを渡すことによってインストールを自動化するコマンドラインツール)。また、Terminal Servicesポートを開き、ほかのボックスからコマンドラインを使ってサーバボックスを管理することが可能な簡単なスクリプトも組み込みました。
管理者は自分の目の前のWindows Server 2008ボックスにGUI型管理インタフェースを組み込み、そこから別のServer Coreボックスに接続すれば、そのボックスがすぐ隣にあるかのようにGUIを使って管理できます。特定のロール用にServer Coreボックスを配備するのであれば、使い慣れたMicrosoft Management Consoleツールをほかのボックス上で呼び出して管理することができるため、何も学ぶ必要はありません。
Windows Management Instrumentation(WMI)を利用してServer Coreボックスを管理することも可能で、ほかのボックスからPowerShellスクリプトを起動してServer Coreボックスを管理することができます。当社のUNIX管理者の間で非常に人気がある新技術もあります。これはセキュアシェルに近い技術で、Windows Remote Shellと呼ばれています。これを利用すれば、ほかのボックス上からコマンドプロンプトに接続して、Server Coreボックスを管理することもできます。
―― しかしServer Core上ではPowerShellを使えないのですね。
ラルストン (ほかのボックス上で)PowerShellを使用することによって、Server Coreをインストールしたボックス上で動作するWMIを利用できます。また将来的には――日程はまだ決まっていませんが――.NET Frameworkをコンポーネント化したバージョンをServer Coreに組み込む予定で、そうなれば将来バージョンでは、ASP.NETとPowerShellの両方を利用できるようになります。
―― IT管理者にとってServer Coreを使うメリットは何ですか。
ラルストン 管理が楽になることです。これは最小限のインストール構成で、管理者はセットアップした後、何も心配しなくて済みます。セットアップしたらそれで終わり、という感じです。少なくとも、Server Coreでそんなふうになればいいと思っています。
―― Server Coreは4つのロールでスタートしましたが、現在では9つのロールがあります。ロールを今後も追加していけば、攻撃対象領域を小さくするというServer Coreのコンセプトに反するのではないですか。
ラルストン Server CoreインストールオプションがWindows Server 2008の標準インストールオプションよりもセキュアであるとは考えていません。その理由は、Server CoreインストールオプションもWindows Server 2008のフルインストール構成も根本的に新しいものであり、常に防護されているからです。Server CoreのOCセットアッププログラムは実際、フルインストール版で呼び出されるのと同じセットアッププログラムであり、Dynamic Systems Initiativeがベースになっています。
われわれは、Server Coreで想定されるあらゆるロールについてすべての依存関係と制約条件を洗い出し、それがロールの健全性にどんな影響を与えるかを確認しました。ロールを実行、インストールした時点で初めて、そのコードが実際にOSにインストールされ、これらのポートの機能がオープンされるようになっています。4つのロールを持ったServer Coreが、フルインストール版のWindows Server 2008に2つのロールをインストールしたものよりもセキュアであると言えるかどうかは、そのボックスの攻撃対象領域の大きさ次第です。
―― Server Coreではほかにどんなロールが予定されているのですか。例えば、Network Access Protectionなども追加されるのですか。
ラルストン Network Access ProtectionにはNetwork Policy Serverが必要となりますが、この機能あるいはロールはServer Coreにインストールすることができません。Server CoreがNAPクライアントになることはできます。NAPサーバ、つまりポリシーサーバになることはできませんが、Server Coreの健全性をネットワーク上で確認することができます。
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