NEWS
新3大常識、標的型メール攻撃対策は「守る」「止める」「教える」
情報セキュリティの中でも注目が集まる標的型メール攻撃対策について、「情報セキュリティEXPO」と「データストレージEXPO」の展示から防御、制御、検知に関する最新の製品/サービスを紹介する。
2013年5月8日~10日の3日間、ITの専門イベント「2013 Japan IT Week」が東京ビッグサイトで開催中だ。今回はこの中でも標的型メール攻撃対策に注目して、「情報セキュリティEXPO」と「データストレージEXPO」で出展されていた最新の製品/サービスを紹介する(写真1)。
「守る」:攻撃をリアルタイムに可視化
日本プルーフポイントが展示していた「Proofpoint Targeted Attack Protection」は、標的型メール攻撃に対して攻撃情報をリアルタイムで可視化するSaaSだ(写真2)。クラウド環境で動作するサンドボックス(仮想的なクライアントPC環境)を用意したのが最大の特徴である。
Proofpoint Targeted Attack Protectionには以下4つの特徴がある。
- Block(防御)
- Respond(対応)
- Detect(検知)
- Protect(保護)
1つ目のBlock(防御)は、悪意のあるWebサイトのURLが記載されていたり、マルウェアが添付されている標的型メールを受信した場合、マルウェアをサンドボックス内で実行して脅威を判定/分析する。サンドボックスは、米Proofpointが運用するデータセンターで稼働させる仕組みだ。
2つ目のRespond(対応)は、悪意のあるWebサイトを通じてサービス利用者が不正なファイルを受信した場合、専用アプリケーションで攻撃をリアルタイムに可視化し、そのファイルがもたらす脅威とその対応策を利用者に提示する。
3つ目のDetect(検知)は「Analyticsサービス」で可能にする。Proofpointが独自にモデル化した安全なメールの傾向と導入企業が受信したメールの傾向とを比較し、不審なメールを検知する。メールのドメインとヘッダを分析することで不審なメールかどうかを判定する。
4つ目のProtect(保護)は、ユーザーが悪意のあるWebサイトへ直接アクセスするのを防ぐ機能だ。受信したメールの本文にURLが記載されていた場合、メール本文のURLをProofpointのデータセンターを経由するように書き換え、メールからURLに対して直接アクセスさせないようにする。
その他、Proofpoint Targeted Attack Protectionはどの端末のどのユーザーが不正なファイルを受信したかを追跡しており、迅速なインシデント対策に役立つ。価格は、ユーザー数に応じた課金となっており1000ユーザー単位の契約となる。1ユーザー当たりの価格は1年3000円前後だ。初期費用は30万円程度。
「止める」:不審なファイルは実行させないホワイトリスト方式
ロックインターナショナルが展示していた「Lumensionアプリケーションコントロール」は、実行しても安全であることが分かっている実行ファイルをホワイトリストに定義することで、不正なファイルの実行を防ぐ製品だ(写真3)。
Lumensionアプリケーションコントロールは、安全な実行ファイルのハッシュを作成し、ホワイトリストとして登録してファイルの実行を制御する。ファイルを実行する場合、ホワイトリストに登録されているかどうかを確認し、登録されている場合にファイルの実行を許可する。そのため、未知のマルウェアなどの実行を防ぎ、システム環境をセキュアにできる。
LumensionアプリケーションコントロールはMicrosoft Officeなどの主要なプログラムを標準でホワイトリストに登録済みだ。さらに、Windows Updateにも対応しており、パッチにより変更された実行ファイルのホワイトリスト登録も自動で行われる。契約は10クライアント/1サーバからとなっている。価格は実行制御に必要なアプリケーションサーバが9万円、アプリケーションコントロールのライセンスが1端末毎8500円(税別)、1年間の保守が総額の20%。
「教える」:対策の1歩はユーザー意識の向上から
NTTソフトウェアが展示していた「CipherCraft/Mail 標的型メール対策」は、受信されたメールのヘッダ情報を分析し、不審なメールについては警告画面を表示する製品だ(写真4)。
CipherCraft/Mail 標的型メール対策はメールの送受信履歴から日常的に用いられるメールアドレスを学習するエンジンを搭載しており、不審なメールをクラスタリングして分類する。クラスタリングは、「レシーブドヘッダ」と呼ばれる改ざんが難しいとされるヘッダの一部から判断しており、ヘッダに含まれる送信情報やメールソフトの情報、サーバの情報の類似性を比較することで不審なメールを判定する。
標的型メール攻撃では、なりすましなどの可能性もあり、本文の内容は一般的に信用できない。そのため、ヘッダによる信頼性の判定が重要となる。この製品はクライアント端末にアプリケーションをインストールすることで導入できるので、容易に対策を講じることが可能だ。価格は1ユーザー4900円(税別)。年間保守料金(初年度必須)が総額の15%分。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー