「優秀な中小企業を探すのは実に難しい」
米McKinseyのCIOが教える、イノベーションの見つけ方
老舗コンサルタント会社米McKinseyのCIO、マイク・ライト氏は専門性の高いテクノロジーを求めて中小企業に注目する。IT部門のリーダー同士のミーティングを企画し、意見交換を促している同氏に話を聞いた。
定評のある大企業が革新的なテクノロジーを世に送り出すことは期待できないので、仕方なく他を探そうと考えるCIOがこれまでになく増えている(訳注)。コンサルタント会社の米McKinsey & Companyで最近CIOに就任したマイク・ライト氏は、中小企業がそのギャップを埋めてくれることを期待していると話す。「最先端のイノベーションは、専門的な能力のある小規模な組織で起こるものだ」と同氏は主張する。
訳注:本誌1月8日号の「CIOの意識に変化の兆し:IT調達先は大手ベンダーから新興企業にシフト」にて、CIOを対象とした調査結果の分析を掲載。
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イノベーションを探す際のリスクを減らすため他の組織と協力した結果、優れた実績を挙げている小規模な企業を探すことにしたとライト氏は語る。
小さな会社との協業は好きだと同氏は言う。小さい会社は、特定のテクノロジーに関して比較的レベルの高い専門知識を持っている。また、問い合わせへの反応も速い。同氏は、新興企業なら時間のかかるプロセスや官僚主義に忙殺される可能性は低いので、技術者にすぐに会えることに気づいた。ライト氏が会って話すのは、管理職レベルの社員より現場で技術を運用するレベルの社員が多い。
「大企業の技術者と議論を戦わせるのは(中小企業の技術者よりも)はるかに難しい」とライト氏は語る。大企業の技術者たちは良識を保たなければならず、不適切な発言など絶対にしない。そうした振る舞いはある意味正しいが、本当に使える専門知識がそれで身に着くとは思えない」(同氏)
同氏は、英国の資産運用会社Man Groupでグローバルレベルの技術部門の責任者として6年間勤務した後、McKinsey & Companyの現職に移った。CIOとして16年間働く中で、ライト氏はイノベーションを常に強く意識して仕事をしてきたことに気づいた。
CIOの集まりと新興企業
ライト氏は前職時代、イノベーションを探す手段の1つとして、人から人への紹介の輪で集まった人々が作ったClustreという会社を利用したことがある。同氏によると、Clustreは「真のイノベーションを実践する、興味深い企業とのパイプラインを築いている」と、他社のCIOから推薦されたのだという。
「優良な大企業が存在する一方、取るに足らない中小企業もある」とライト氏は語る。「CIOの立場から言えば、優秀な中小企業を探すのは実に難しい」(同氏)
ライト氏はまた、「革新的なソリューションを持つ立派な大企業は、すぐに見つかる。なぜならそんな大企業はマーケティングの予算を使って、企業に売り込みに行くからだ」とも指摘する。「私のアシスタントはその手の連中を追い払うために、毎日かなりの時間を費やしている」。一方小さい会社は、マーケティングやブランドイメージの確立に掛ける費用もなく、大企業からの訪問を受けることもない。
Clustreは、テクノロジーを実践するCIOが集まるフォーラムの調整役を務めている。CIOたちは朝食会に集まったりWeb会議を開いたりして、仲間同士で意見を交換している。このようなイベントでライト氏が耳にするアイデアと会社名は、小さな会社だけとは限らないが、確実に、新興企業がライト氏に勧めたい情報を提供する場所の1つとなっている。「会合に参加して人に会うと、自分と似たような課題を抱えている人が見つかる」とライト氏は語る。そこでライト氏は、興味深いテクノロジーを見出すことになる。
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