ログ管理ツールの新機能をチェック
無償のオープンソースSIEM、IT担当者なら知っておきたい4つのツール
無償のオープンソースSIEMを活用することで、既存のログ管理、分析機能のテスト、セキュリティ向上に向けた次なる投資の議論ができるだろう。どのような選択肢があるのか、人気の高いツールをみてみよう。
SIEM(セキュリティ情報イベント管理)ツールは、かつてはイベントログ管理と同義語だった。だが今でははるかに多くの機能と特徴を備えるツールになり、企業は新しい機能やオプションからメリットを得られるようになった。
オープンソースのSIEMツールを利用することで、製品への投資拡大を決定する前にコストを最小化して特定の機能をテストすることができる。自社が関心のある機能に応じて、さまざまなソフトウェアから選ぶことも可能だ。
本稿では、「ELK Stack」「Apache Metron」「OSSEC Project」「AlienVault OSSIM」という、4つのオープンソースSIEMについて解説する。
ELK Stack
人気のある選択肢が「ELK Stack」だ。ELK Stackは、「Elasticsearch」「Logstash」「Kibana」という3つの独立したオープンソースSIEMツールで構成される。
ELK Stackの核となるレイヤーが、検索と分析のエンジンとして機能するElasticsearchだ。簡単な構成のPCや300ノードのクラスタでも実行でき、数百ペタバイトのデータをインデックス化する。インシデントデータや警告データの傾向を抽出することにも役立つ。
Logstashはログデータを解析し、複数のサーバに分散しているログなどさまざまなソースからデータを抽出する。抽出したデータはインデックスを作成するためにElasticsearchに送信する。
Kibanaはビジネスインテリジェンス(BI)のエンジンで、データをさまざまな視覚的表現で表示可能なダッシュボードを作成できる。データの表示を容易にすることに加え、機械学習を利用して異常を指摘することもできる。こうした機能により、ELK Stackはセキュリティの監視と強化のツールでありながら、ビジネス分析にも利用できる。
Apache Metron
次に紹介するオープンソースSIEMツールは「Apache Metron」だ。ELK Stackがログとデータ解析の汎用ツールである一方、セキュリティに真っ向から向き合っているのがApache Metronだ。
Apache Metronには4つの主要機能がある。まず、テレメトリーデータを長期にわたってコスト効率良く保管するストレージを提供するセキュリティデータレイク機能だ。2つ目は、さまざまなソースからデータを収集し、将来のエンドポイントをサポートする拡張的なフレームワークだ。3つ目に、SIEMの標準タスクであるデータの取り込みや脅威のアラートなどを実行する機能がある。4つ目は、機械学習の異常検知により駆動する脅威インテリジェンス機能だ。
OSSEC Project
Apache Metronと同様、「OSSEC Project」もセキュリティツールとして機能するように設計されている。OSSEC Projectはログファイルの分析を実行するが、それは主に侵入検知システム(IDS)として機能するためだ。このログファイル分析は、セキュリティ侵害を狙う動きを検出するための機能全体をサポートする。
他にも、ファイルの完全性チェック、ルートキットの検出、ポリシーの監視などを実行できる。セキュリティ侵害が試みられた場合、リアルタイムに警告を発する。
OSSEC Projectのアーキテクチャはスケーラブルに設計されているため、マルチプラットフォームで利用可能だ。ホストベースのため、同時に複数のシステムを監視できる。さらに「Linux」「OpenBSD」「macOS」「Solaris」「Windows」などのOSに侵入検知機能を提供する。
AlienVault OSSIM
「Open Source SIEM」(OSSIM)は、AlienVaultの「Unified Security Management」(USM)ツールの簡易版というのが最も適切な説明になるだろう。「AlienVault USM Anywhere」はクラウドベースのソフトウェアで、年単位で課金されるが、これに対してOSSIMはオープンソースで、オンプレミスにインストールするよう設計されている。
OSSEIMはAlienVaultの有料サービスと同じ機能の多くを実行するが、1台のサーバでしか利用できない。OSSEIMは資産の検出とインベントリ、脆弱(ぜいじゃく)性評価、侵入検知、挙動監視、SIEMイベントの相関を実行する。
高度なログ管理を必要とする企業は、クラウドベースのバージョンにアップグレードする必要がある。クラウドベースのバージョンはオープンソースSIEMツールを拡張する機能が利用できる。クラウドサービス群の「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」、クラウドアプリを対象としたセキュリティ監視などがその例だ。サードパーティーのチケットソフトウェアとも連携できる。
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