Blue Prism、UiPath、Automation Anywhere
RPAの大手3社と新興企業を使い分けるマルチベンダーRPA その背景は
複数ベンダーのRPAソフトウェアを導入する企業が増えている。用途に応じてRPAソフトウェアを使いわけるFaureciaのユースケースを基に、その理由を探る。
企業のロボティックプロセスオートメーション(RPA)戦略には、複数ベンダーとの連携を盛り込むべきだろうか。
「1社のベンダーに全てを委ねたくはない」と話したのは、35カ国で事業展開する自動車部品メーカーFaureciaで機能設計の指揮を執るアナ・バーガー氏だ。同社は長年にわたってRPAプロジェクトにRedwood Softwareを利用してきたが、同時に大手RPAベンダーUiPathも利用していることを明らかにした。
マルチベンダーRPA戦略は同社の理にかなっている。
Redwood Softwareは、財務プロセスの自動化、特にOracleとSAPのERPシステムに豊富な経験がある。Faureciaは10年以上SAPと連携しており、1つの統合SAPシステムを同社の300に及ぶ拠点の98%に導入している。FaureciaのSAPユーザーは3万5000人に上る。
「当社では、大きく標準化が進み、SAPとのつながりの強いプロセスはRedwood Softwareに依頼し、SAPと密接な統合を求めている」とバーガー氏は話す。Faureciaでは、25個の共有サービスを少数のプラットフォームに統合するためにRedwood Softwareを利用している。
RedwoodとUiPathの提供するRPAプロジェクトはよく似ている。しかし自動化がする対象はそれぞれ異なる。
「UiPathのRPAプロジェクトは、SAPとの結びつきの少ない業務や、複数のシステム間でのやりとり、あまり標準化されていない業務に利用している」(バーガー氏)
マルチベンダーRPA戦略
RPA市場を注意深く見守るForrester Researchのアナリスト、クレイグ・ルクレール氏によると、マルチベンダーRPA戦略は一般的になりつつあるという。マルチベンダーへ向かう動きの理由の1つは、当初RPAの導入を業務部門が主導して、独自にベンダーと連携していたことにある
IT部門のRPAに関わる機会が増えても、これまでのRPA環境に満足している業務部門はベンダーを変えることを望まない。その結果、そのままマルチベンダーRPA戦略が採用されることになる。
もう1つの理由は、RPAプラットフォームがさまざまな機能を備えていることにある。こうした機能は必要に応じて増え続けている。
「市場の多くを大手3社のRPAベンダーが独占している。こうした状況では、残り40社のベンダーはそれぞれの場所を見つけなければならない」とルクレール氏は話す。同氏が大手3社と呼ぶのはBlue Prism、UiPath、Automation Anywhereだ。財務プロセスに特化し、OracleとSAPの専門知識を有するRedwood Softwareのような企業は、この分野の業務を自動化して企業の時間を節約するbotのライブラリを開発している。
RPAソフトウェアは大きく2つに分かれる傾向がある。1つはバックエンド機能に重点を置くソフトウェアだ。これは人手による操作を最小限に抑える。もう1つはコールセンターに導入されているソフトウェアだ。コールセンター向けRPAソフトウェアは、15~20個の画面を駆使する従業員の業務を自動化しなければならない。こうした2つの用途によって住み分けるベンダーに、Blue Prismが挙げられる。ルクレール氏によると、同社はコールセンター向けソフトウェア群を提供していないという。
いずれにせよ、Forrester Researchは、RPA市場が2019年に向けて依然強い成長軌道に乗っていると考えている。
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