ベクトルデータベースは何に役立つ?【前編】
なぜAIは“意味”が分かる? 「ベクトルデータベース」が秘める可能性とは
AI技術の活用には、画像や文章などの非構造化データを大量に管理しなければならない。そうした際に不可欠なのが「ベクトルデータベース」だ。なぜ重要であり、どう役立つのか。
AI(人工知能)技術を活用する上で、データの特徴を数値の並びとして表現した「ベクトルデータ」が重要になってきている。画像や文章、音声などの非構造化データを効率的に処理し、それらの価値を引き出す上でベクトルデータは不可欠だ。AI技術活用において、ベクトルデータを扱う「ベクトルデータベース」の重要性と、その役割について解説する。
なぜ非構造化データにベクトルデータベースが不可欠なのか?
リレーショナルデータベースは、行と列で構成されたテーブルにデータを格納する。これに対してベクトルデータベースは、特徴や性質を数値として表し、多次元空間の点としてデータを保持する。
データポイント間の距離を測定し、完全な一致ではなくデータの類似性に基づいて検索、取得するのがベクトルデータベースの特徴だ。本のデータを例に挙げて考えよう。リレーショナルデータベースは、著者やタイトル、出版日を基に本を検索する。ベクトルデータベースは、内容、トーン、プロット構造、スタイルといった特徴を参照して、それらの要素が似ている本を見つけ出すことが可能だ。このような検索を、近似最近傍(ANN:Approximate Nearest Neighbor)探索などのアルゴリズムを使用して実現している。
ベクトルデータベースは、画像や文章をAI技術で自動生成する「生成AI」を利用したアプリケーションの運用に不可欠だ。生成AIを使う上で欠かせない、大量のベクトルデータを管理、検索するために重要な役割を果たす。生成AIの用途が広がるにつれて、ベクトルデータベースの用途も広がりを見せている。
次回は、ベクトルデータベースが価値を発揮できる10件の用例を紹介する。
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社kickflow] 2社の事例に学ぶワークフロー改革:属人化解消や年数万件の申請書類削減のコツ -
製品資料
[NTTPCコミュニケーションズ株式会社] 「回線速度不足」だけが原因ではない? Web会議の遅延を解決する方法とは -
製品資料
[東京エレクトロン デバイス株式会社] 工場の可用性向上に重要な「7つの領域」と対策 OTセキュリティ強化の基礎知識 -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 問い合わせ対応で本来の業務が進まない、総務や情シスの負担をどう減らす? -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 自社データから高精度な回答を生成、簡単に生成AIチャットボットを構築する方法
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
本当にそのIBM iに問題はない? ブラックボックス化と属人化を防ぐ第一歩
-
4
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
5
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
6
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
7
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
8
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
9
「世界一給与にハングリー」な日本のエンジニアが“雇用の安定”を求める理由
-
10
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
「スクラム」と「カンバン」の違いとは? アジャイル型開発手法を徹底比較
-
8
AI時代に成功するための「ナレッジマネジメント」ベストプラクティス
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー