3つの漏えい事例に共通する「曖昧な前提」

「見せるつもりはなかった」が漏えいに変わるまで

「社外には出していないから大丈夫」。そう考えていた情報が、実は見えていたというインシデントが報告されている。BIツール、PDFマスキング、クラウドサービス――。一見バラバラな3つの事例にある共通点とは。

 ここ数年のインシデントを見ると、「高度なゼロデイ攻撃」のような専門的な脅威だけではなく、「見せるつもりのない情報が、想定より広い範囲に見えていた」という、より身近な例も挙がっている。社内の誰からでもアクセスできるようになっていたBI(Business Intelligence)ダッシュボード、黒塗りのつもりで加工したPDF、アンケート回答を預けた先のクラウドサービスなどだ。

 技術やサービスは違っていても、根本的な問題は「境界の引き方」にある。どこまで見せるつもりなのか、その想定通りに技術と運用が設計されているのか。この問いへの詰めが甘いときに、“見せるつもりのない情報の漏えい”が発生したように見える。以下では3つの事例を踏まえ、「何がまずかったのか」「どこから手を打つべきか」を情報システム部視点で考えてみたい。

パターン1:画面の“軽さ”と中身の“重さ”のずれ

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