懸念と現実のずれ

AI侵害の「本当の原因」はモデルの不正操作ではなかった?

AIツールの導入が加速する一方、セキュリティ侵害も勢いを増している。企業のセキュリティ担当者は「AIモデルの不正操作」といった新たな脅威を懸念しているが、実際の侵害原因は別にあるという。その実態とは。

 企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)を急ぎ、クラウドサービスやAI(人工知能)ツールの導入を進める裏で、重大なセキュリティリスクを見過ごしている――。この実態は、セキュリティベンダーTenableとクラウドセキュリティ推進団体Cloud Security Alliance(CSA)による調査で明らかになったものだ。

 調査は2025年5月、世界中のITおよびセキュリティ分野の担当者と責任者1025人を対象に実施された。AIツールの導入も加速しており、試験導入を含めてAIツールを業務利用している企業89%のうち34%が、既にAIツール関連のデータ侵害を経験済みだという。急速な導入に対し、適切なセキュリティ対策が追い付いていない状態だ。

 侵害の原因を探ると、セキュリティ担当者が懸念している脅威と、現実に起きている脅威との間に、大きなギャップがあることが見えてきた。

最大の原因は「AIモデルの不正操作」ではない?

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