クラウド障害で情シスはどう動くべきか【前編】

“クラウド安全神話”の崩壊 AWS、Azure障害で情シスが直面した「SLAの死角」

2025年に発生した主要クラウドベンダーの障害は、クラウドサービス依存体制のリスクを浮き彫りにした。しかし最大の恐怖は、システム復旧後も業務停止が続く「可用性と継続性のギャップ」にある。

 「クラウドに移行すれば、インフラの運用負荷は下がり、安定性も向上する」。そう信じていたIT担当者にとって、2025年はその幻想を打ち砕かれる1年となった。「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」といった大手クラウドサービスでシステム障害が相次ぎ、世界中の顧客の事業を停止させたからだ。

 こうした障害の際に、経営層は「なぜ止まったのか」「いつ復旧するのか」「うちは大丈夫なのか」とIT部門を詰めてくる。しかし、本当の恐怖は障害そのものではない。「ベンダーのSLA(サービス品質保証)上は復旧しているのに、自社の業務は止まったまま」という現象こそが、現代のIT担当者が抱える大きなリスクだと言える。「システムの可用性」と「事業継続性」のギャップを理解し、システムダウンを見据えたインシデント対処計画と事業継続計画(BCP)の策定が不可欠だ。

SLAを盾にするベンダー、BCPを問われる情シス

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