元Cloudflareセキュリティ責任者が解説

7万台のサーバを守った男が説く、AIインフラ防衛の「3つの技術」

AIモデルを意図的にだまして誤作動や情報漏えいを引き起こす巧妙なサイバー攻撃が後を絶たない。7万台のサーバを管理してきたインフラセキュリティの専門家が提唱する、AIインフラを防衛する3つの手法とは。

 企業が業務システムや顧客向けサービスにAI(人工知能)機能を組み込む中、従来のセキュリティ対策では防ぎきれない新たな脅威が課題になっている。悪意あるプロンプト(指示)を与えてAIツールの動作を操作する「プロンプトインジェクション」、入力データに微小なノイズを混ぜてAIモデルを誤認させる「敵対的攻撃」、学習データを汚染して意図しない挙動を引き起こす「モデルポイズニング」など、AI技術を標的にした攻撃手法はさまざまだ。こうした攻撃によって、機密情報の漏えいやサービスの品質低下を招く懸念が強まっている。

 こうした脅威に対し、多層的な防御策の必要性を説くのがデレク・チャモロ氏だ。同氏は過去にCloudflareでインフラセキュリティの責任者を務め、7万台のサーバと500カ所のデータセンターを管理した実績を持つ。AI技術特有の巧妙な攻撃手法に対して、チャモロ氏はシステムの性能を維持しながら防衛するための実践的な技術と、それを企業に根付かせるための開発・運用プロセスを提示した。

 企業は具体的にどのような仕組みを用いて自社のAIインフラを守るべきなのか。本稿は、チャモロ氏が推奨する3つの技術的な防御アプローチと運用指針を詳解する。

AIを操ろうとする攻撃者にどう立ち向かう?

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