A10調査で判明

「AIの返答が遅い」のはなぜか? 既存ネットワークの限界とインフラ刷新の壁

企業の生成AI導入が急速に進む一方で、既存ネットワークの限界という深刻な痛みが立ちはだかっている。AIツールを介した機密データの漏えいや処理遅延など、見過ごせないリスクをどう乗り越えるべきか。

 企業における生成AIの実業務への導入が急速に進んでいる。一方で、AIツールが要求する膨大なデータ処理や急激な通信負荷の変動がIT部門を苦しめている。こうした負荷は、既存のネットワークやシステムでは処理しきれていないのが実情だ。

 A10 Networksが公開した「2025年版AIインフラの現状レポート」によると、多くの企業がAIツールを業務に利用しているものの、インフラの拡張性不足や通信遅延がAIツールの性能を低下させる大きな障壁となっている。従来のデータ処理を中心としたネットワークシステムでは、AIツール特有の巨大なワークロードを遅延なく処理することが難しい。

 社内の機密データがAIツールを通じて外部へ漏えいするリスクも浮き彫りになった。セキュリティ担当者は、従来の防御ツールではAIツールの特殊な通信パターンを検査できないという運用の限界を抱えている。こうした課題を解消し、安全かつ迅速なAI活用による恩恵をあずかるため、大半の企業が近い将来のインフラ刷新を計画している。

 企業の競争力を左右するAIインフラの刷新に向け、先進的な企業はどのようなシステム構成や技術を重視しているのか。詳細な調査データから読み解く。

“時代遅れのインフラ”への警告

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