散らばる顧客接点をAIでつなぐ新戦略

商談前に勝負は決まる? Zoomが挑む「バラバラな顧客データ」の統合

営業チームがツール過多に陥る一方で顧客像が見えない現状をZoomが打破する。AI企業Common Roomの買収により、散在するデータを統合し商談前の意思決定を支援。単なる会議ツールからの脱却が加速する。

 Zoom Communications(以下、Zoom)は、AI収益プラットフォームに「バイヤーインテリジェンス」(購買者の洞察)を組み込むために、AIネイティブなGTM(市場参入)インテリジェンスプラットフォームのCommon Roomを買収することで最終合意した。

 業務・通信プラットフォームを提供するZoomによれば、現在のレベニューチーム(営業・マーケティング・カスタマーサクセスなど収益創出に関わる部門)は「ツールに溺れている」一方で、状況の明確化を切望しているという。購買のシグナルが顧客関係管理(CRM)や製品の使用状況、マーケティングなどの各システムに散在しているためだ。

 Zoomはこの課題について、従来のデータ拡充では供給元が断片的だと指摘する。レベニューチームが商談の途中でようやく欠落に気付くような状況だったという。

 さらに、支援を目的とした既存のAIツールは不完全で古いデータに基づいており、出力が汎用(はんよう)的で信頼性に欠けると同社はみている。その結果、誤ったタイミングで誤ったアカウントに労力を費やし、手動の調査に時間を奪われるなどし、最終的にチームがAIの使用を諦めてしまうといった事態を招いている。

Common Room買収で何が変わるか?

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Joe O’Halloran
Joe O’Halloran

編集者。米TechTargetの電子週刊誌『Computer Weekly』でネットワーク分野を担当。5G(第5世代移動体通信システム)、IoT(モノのインターネット)、スマートシティーなどの記事を手掛ける。それ以前はフリーランスのジャーナリストとして活動。通信事業者Verizon Communicationsでコンテンツ制作に従事した経験も持つ。

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