1年かかる見込みのコード解析が1週間に

会社支給AIは現場で“無能”? ロームが「Gemini」に乗り換えた理由と効果

業務効率化のためにAIツールを導入しても、専門的な業務では十分に活用できないケースがある。大手半導体メーカーのロームが、「Gemini」に切り替えて半導体開発の専門業務で成果を導き出した方法は。

 全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として、利用中のグループウェアに標準搭載されているAIツールを従業員に利用してもらうことは一つの手だ。しかし、この手段を安易に選ぶだけでは、期待した効果を得られない可能性がある。一般的な情報収集や議事録作成には役立っても、専門的なデータを扱う業務では回答の精度が足りず、現場がさらに高度なAIツールを要求するケースが後を絶たない。

 大手半導体メーカーであるロームは、AIツール活用における壁に直面していた。同社は2024年初頭から生成AIの業務利用を模索し、既存のグループウェアの機能として提供されるAIアシスタントを導入した。しかし、半導体設計や特許検索といった専門的かつ大規模なデータを扱う現場では十分な効果が得られなかった。

 その結果、現場のエンジニアの中には高性能な生成AIの導入を待ち望む声や、プライベートでGoogleのAIアシスタント「Gemini」を個人的に契約して使う人も現れた。ロームはいかにしてこの事態を打破し、月4時間にとどまっていた従来のAIアシスタントの短縮効果を約8倍(月31時間)に引き上げたのか。

「1年」の作業を「1週間」に

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