「丸投げ」か「内製」か、それ以外か

Salesforce導入直後に陥る“運用崩壊” エレコムが選んだ「第3の道」

予算を注ぎ込んで導入した「Salesforce」も、現場に定着しなければ意味がない。ベンダーからの引き継ぎ直後、担当者のリテラシー不足と運用負荷に直面したエレコムはいかにして“運用崩壊”の危機を脱したのか。

 多額の予算を投じて導入した顧客関係管理(CRM)ツールも、導入後の定着に失敗すれば、ただの“高額な箱”になってしまう。特に、システム構築を終えた開発ベンダーが離れ、社内運用へと切り替わる引き継ぎ直後は、運用が頓挫しやすい危険な空白期間だ。

 「3000億円企業」を目指すツールとしてCRMシステム「Salesforce」を導入したエレコムも、導入直後に大きな壁に直面した。既存システムからの移行を終え、運用開始という段階で、チームメンバー間でシステムへの理解度に温度差があることが浮き彫りになったのだ。ベンダーからの引き継ぎに伴うドキュメント整備や、部署内の体制変化への対処が重なり、現場は混乱していた。

 エレコムは将来的なSalesforce運用の内製化を掲げていたが、現実は厳しかった。導入直後の限られた人員で、日々の運用を回しながらメンバーのスキルアップを同時に図ることは至難の業だ。かといって運用保守を全て外部ベンダーに委託すれば、費用は跳ね上がる。無理に内製化を推し進めれば、設定ミスによるシステム障害など、運用品質の低下を招く恐れがある。

 「高額な外部委託」か「リスクを伴う内製化」か――。究極の2択を迫られたエレコムの担当者が、予算の超過を防ぎ、将来的な設計リスクを回避するために下した“第3の選択肢”とは何か。

エレコムが直面したベンダー引き継ぎの泥沼

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