AI再投資を加速させる人員整理の裏側

技術職も聖域ではない 2600人削減のVisaに見る「AI組織転換」の現実

決済業界大手のVisaが、IT・製品チームを対象とする大規模な人員整理を断行した。単なるコスト削減ではなく、AIを「組織の能力」へと昇華させるための構造改革だ。先進企業が突きつける、情シスの新たな生存戦略を読み解く。

 米Visaは全従業員の7%を削減し、AIの活用を拡大して業務の「進化」を図る方針だ。これは同社のスタッフ向け内部メモによって明らかになった。

 Bloombergの報道によると、ライアン・マキナニーCEO(最高経営責任者)は3万4000人以上の従業員に対し、人員削減の対象が約2600人に上ることを伝えた。主に技術部門と製品部門が影響を受ける見通しだ。

 マキナニー氏は「当社、顧客、そしてパートナーにとって正しい決断を下していると確信している」と述べた。全社的な効率化を推進し、成長性の高い分野への再投資に注力する構えだ。

 同氏はスタッフに、従業員の働き方を変えるためにAIを活用していると説明した。今後の機会を捉え、Visaをこの変革のリーダーとして位置付けるには、働き方を常に進化させなければならないという。AIはその進化を加速させ、同社での業務の進め方を形作る一助になっている。

 同社の決定に詳しい人物の話としてBloombergが報じたところでは、人員削減の背景はAIだけではない。Visaは消費者向け決済、商用決済、資金移動ソリューションへの再投資に意欲的だ。これにはステーブルコインやクロスボーダー決済、B2B(企業間取引)向けのサービスなど付加価値の高いサービスが含まれる。

AI活用で業界をリードするVisaで何が起こっているのか

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