400台のサーバをつなぐ大規模システム
NTTドコモビジネスがDBライセンス費43%削減 Exadataをクラウド移行
日々増大するセキュリティ脅威と煩雑な管理業務は、IT部門の足かせになる。NTTドコモビジネスは、約400台のサーバが接続する大規模かつミッションクリティカルなデータベースをどうクラウド移行したのか。
NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)は、自社の事業運営を支える12件の社内システムで、データベース共通インフラをクラウドサービスに移行した。ネットワーク管理やセキュリティ対策、各種サービスの運用などを担い、約400台のサーバが接続する同システムは、データ容量が数十TB規模に及ぶ。
同社は移行先の新たなデータベースシステムとして、クラウドインフラ「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)で稼働する「Oracle Autonomous AI Database」を採用し、本番環境での稼働を開始した。移行の結果として、データベースのライセンス関連費用を旧構成と比較して43%削減するなどの定量的効果を得ている。
重要インフラにおけるクラウド移行の判断に際し、同社はどのような技術的要件を満たす必要があったのか。新システムの自動化機能は運用体制にどのような変革をもたらしたのだろうか。
Exadataの処理能力を維持しつつ費用を削減するには
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Oracleデータベースのクラウド移行
NTTドコモビジネスの社内システムを支えるデータベース共通システムは、2022年度まで自社設備内にシステムを構築するオンプレミスの「Oracle Exadata」で稼働していた。法人向けICT事業を展開し、多数のサービスやネットワークインフラを管理する同社にとって、このデータベースは事業継続の要となる存在だ。
移行の契機は、同社が進める一部データセンターの配置や構成の見直しだ。新たなインフラへの移行に当たり、技術的な課題として浮上したのが、Oracle Exadataの高い処理性能と堅牢(けんろう)なセキュリティ要件をいかに維持するかという点だ。数十TBのデータを安定して処理する能力を下げることは許容されない一方で、システム維持にかかるライセンス費用の最適化も同時に求められていた。
日常的なIT運用の現場では、脆弱(ぜいじゃく)性修正などを含むデータベース管理の負荷軽減が急務だった。オンプレミスインフラでは、リソースの追加やシステムのパッチ適用、定期的なバックアップといった保守作業に多くの人的リソースを割かざるを得ないという構造的な制約が存在していたのだ。
決め手は「管理作業の自動化」
これらの課題を解決するため、同社は複数の選択肢を比較検討し、最終的にOCIで提供されるOracle Autonomous AI Databaseを採用した。
技術的な選定プロセスにおいて特に重視されたのは、性能要件の確認だ。移行前の事前検証において、クラウドインフラ上のOracle Autonomous AI DatabaseがオンプレミスのOracle Exadataとほぼ同等の処理性能を発揮することが実証された。セキュリティ面においては、インターネットを経由しない閉域ネットワークを利用した接続構成を組むことで、同社の求める厳格な要件を満たすことが確認されている。
製品選定の決め手になった要因が、クラウドサービスならではのリソース管理の仕組みだ。システムに必要な計算資源を、システムへの要求量に応じて増減できる料金体系が、費用最適化に直結すると判断された。
プロビジョニングをはじめ、バックアップの取得、セキュリティパッチの適用、定期的なシステムメンテナンスといった、これまで手動で実施していたデータベース管理作業の大半を自動化できるアーキテクチャも評価された。この自律的な機能群が、運用担当者の負荷を構造的に引き下げる解決策として位置付けられた。
ライセンス費用を43%削減 IT部門は「アドバイザリー組織」へ
新システムへの完全移行によって、NTTドコモビジネスは明確な定量的効果を創出している。オンプレミスインフラでの運用と比較して、データベースのライセンス費用を43%削減することに成功した。オンプレミスとクラウドを併用して稼働させていた移行期間中のハイブリッドクラウドと比較すると、ライセンス費用を最大51%削減したという。
システム構成の面でも機能拡張が図られている。国内にある2カ所のクラウドリージョンを活用した災害対策構成を構築した。これによって、万が一の広域災害時にもシステムを継続稼働させるレジリエンス(回復力)が強化されている。
日々の運用体制にも大きな変化が生じた。自動化機能の活用によって、システムの脆弱性修正にかかる作業工数が大幅に減少した。AI技術を悪用したサイバー攻撃や新たなセキュリティリスクにも、システムで迅速に対処できる体制が整った。
これらの技術的アプローチによって、NTTドコモビジネスのITサービスマネジメント部門は日常的な保守作業から解放されつつある。同社は今後の展望として、データベース管理者の役割を大きく変革していく方針を示している。これまでの「システムの安定稼働を支える定型業務を中心とした役割」から脱却し、データを安全かつ価値ある形で活用するとともに、AI技術を用いて事業部門の意思決定を支援する「アドバイザリー型の組織」へと発展させる計画だ。人材の再配置と業務の付加価値向上を実現するシステムとして、クラウドデータベースが機能している。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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