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Windows開発者が知るべき「モバイルアプリ開発」3つのポイントモバイルアプリ開発者は機能、手法、対応OSを見直すべし

従業員がモバイルアプリに求める要件は、クライアントPC向けのアプリとは異なる。品質に厳しいモバイルユーザーを納得させるための、アプリ開発のポイントとは何か?

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 業務用モバイルアプリケーション(アプリ)の開発に当たっては、事前に計画をきちんと立てておかないと、プロジェクトが混乱に陥ったり、高い費用が掛かったりする可能性がある。

 エンタープライズモビリティの普及が本格化してきたが、その背景には企業の従業員が個人用端末にさまざまなアプリを組み込んで利用していることがある。企業がモバイルワーカーの業務効率をさらに高めようとする際にしばしば直面するのが、業務用モバイルアプリを開発すべきかどうかという問題だ。

 業務用モバイルアプリの開発プロセスは、従来のWindowsアプリ開発者が慣れ親しんできたプロセスと大きく異なるだけでなく、その目標も違う。

 モバイルユーザーの特徴として、具体的なニーズを持っていることと、品質に対して厳しいことが挙げられる。

 2013年5月初めに米ラスベガスで開催されたカンファレンス「Interop」では、講演者や参加者が、業務用モバイルアプリの開発に関するアドバイスや経験を披露した。こうしたアドバイスを参考にする前に、次の3つのポイントを確認しておく必要がある。

ポイント1:ユーザーに必要な機能は何か

 「モバイル化」は、スマートフォンタブレットにデスクトップ環境を複製することではない。

 モバイルユーザーは、デスクトップアプリケーションで利用できる全ての機能を必ずしも求めているわけではない。機能を全部詰め込もうとすると、パフォーマンスと使い勝手が損なわれる恐れがある。

 「コンシューマー向けのアプリは、機能が限定されていることが一般的であり、すっきりとしたインタフェースを備えている。業務用ビジネスアプリもこれと同じ方向を目指すべきだ」と話すのは、米VMwareでモバイルソリューション担当シニアディレクターを務めるスリニバス・クリシュナムルティ氏だ。

 「1つないし2つの機能に特化した小型のアプリが望ましい」と同氏は話す。

ポイント2:開発者に求められる知識

 米AppleのiOSは「Objective-C」で書かれたアプリを実行する。一方のAndroidは「Java」に依存する。社内の開発者がこうした言語に関する知識を持たない場合には、選択肢が自ずと限定される。

 米業務アプリ開発企業Universal Mindのソリューションアーキテクトであるピーター・トレッグ氏は、「基本的には、社内の開発者がどんなスキルを持っているかによって開発方針が決まる」と指摘する。

 Interopで「Building Mobile Applications: Strategies and Technologies」(モバイルアプリの開発:戦略と技術)と題した分科会を担当したトレッグ氏は、開発に関連するさまざまな選択肢を紹介した。

 例えば、米Adobe Systemsが提供する「PhoneGap」というツールは、HTMLやCSS、JavaScriptという一般的な言語を使ってモバイルアプリを開発できる。「これらの言語になじみのある人、つまりWeb開発者にとって、これは魅力的な選択肢だ」とトレッグ氏は語った。

 また、米Appceleratorの「Appcelerator Titanium」というソフトウェアは、複数のプラットフォーム向けにアプリを開発できる。開発者は各OS向けに一から同じアプリを作り直す必要がない。

ポイント3:どのOSをサポートするのか

 端末の多様性も、モバイルアプリ開発をめぐる判断に影響する。

 例えば米MGM Resorts Internationalは、同社が運営するカジノとホテルのゲスト向けのモバイルアプリを導入する作業を進めている。同社の技術担当上級副社長ジョン・ボレン氏によると、ゲストネットワークへのアクセスの80%はiOS端末からだという。「われわれの方針は市場と顧客に依存する」と同氏は話す。

 米Seton Hill University(シートンヒル大学)のフィル・コマーニー最高情報責任者(CIO)によると、学生が持ち込む端末の種類を大学側がコントロールできないため、アプリをHTML5で開発するという方針を採用したという。

 HTML5を利用すれば、Appleが全ての開発者に課しているようなアプリストアでの認証なども不要になるため、Webアプリを素早く立ち上げることができる。

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