OpenFlowに関心は20%超、読者調査が示すネットワーク最新動向:ネットワーク製品の導入状況に関する調査リポート
ネットワーク運用やネットワーク機器の導入に関する調査リポートからは、読者が悩んでいるポイントや、今後のIT投資の方向性が見える。リポートの概要を紹介する。
TechTargetジャパンは2013年11月に、IT製品・サービスの導入に関与する会員を対象に「ネットワーク製品の導入状況に関する調査」を実施した。調査結果からネットワーク製品の導入状況や運用の課題、今後のIT投資の方向性などが明らかになった。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定でダウンロード可能)。
調査概要
目的:企業におけるネットワーク製品の導入状況を調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2013年11月11日(月)〜11月25日(月)
総回答数:152件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
利用しているネットワーク製品やサービスを聞いたところ、「DNSサーバ」が55.9%でトップだった。次いで「DHCPサーバ」(48.7%)が入り、インターネットを利用する上での基本的なネットワーク機器や機能は、当然ながら広く使われている。また、「インターネットVPN」(47.4%)も回答者の半数近くが利用している。VPN関係では「IP-VPN」も36.8%でランクインした。「VLAN」「回線の冗長化」「負荷分散」なども入った。
ネットワークを運用する上での課題は「構築・運用コストが高い」が32.9%で最多だった。ネットワークに固有の課題としては2位に「IPアドレス管理の手間」が入った。3位以下でも「通信の遅延」や「帯域幅の拡大」「ネットワーク構成の複雑化」がランクインした。ビジネスのネットワークへの依存度が高まるにつれて、その規模が大きくなり、パフォーマンスや運用管理に課題が出ていることが分かる。セキュリティ体制やバックアップ体制など、万一の事態に対する備えが課題だと思っている回答者も多いようだ。
SDN(Software Defined Network)の要素技術の1つである「OpenFlow」など最新のネットワーク技術が注目されている。欧米では企業の本格採用も伝えられるが、日本ではどうなのか。導入済みのネットワーク最新技術を聞いた設問に対しては、「OpenFlowではないSDN技術」が12.9%、「OpenFlow」がホップバイホップ型、オーバーレイ型共に9.7%となった。普及への勢いが見られ、今後の動向が注目される。その他の項目では「40ギガビット/100ギガビットイーサネット」が29.0%となるなど、本格普及期を迎えていることが分かった。「イーサネットファブリック」も22.6%と高い。
今後導入を検討・予定している、または関心があるネットワーク最新技術では「OpenFlow(ホップバイホップ型)」が20.4%で2位。「OpenFlow(オーバーレイ型)」が16.4%、「OpenFlowではないSDN技術」が13.8%などとなっている。
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調査では回答者の無線LAN環境についても聞いた。導入している無線LAN機器の規格では「IEEE 802.11g」が44.1%で最多。次いで「802.11a」「802.11b」などとなった。次世代規格の「802.11ac」は4.6%だった。
調査では「導入済みのネットワーク機器のベンダー名」「機能やコストを比較したいネットワーク製品・技術」「無線LAN環境を構築・運用する上での課題」などについても聞いている。詳細なアンケート結果は、以下からダウンロードできる(TechTargetジャパン会員限定)。本稿では紹介しきれなかったアンケート結果を紹介している。ぜひ参照されたい。
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