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保存寿命50年の光ディスクを使ったストレージ、パナソニックがデータセンター向けに発表「サーバ&ストレージ」ニュースフラッシュ

ストレージの事前検証に役立つ負荷テスト装置、EMCジャパンの新社長就任、日本HPのミッションクリティカル向けサーバ製品など、サーバ、ストレージに関連する最新のニュースをお届けします。

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 サーバ、ストレージの新製品や導入事例を紹介する「サーバ&ストレージ」ニュースフラッシュ。ストレージの事前検証に役立つ負荷テスト装置、EMCジャパンの新社長就任、日本ヒューレッド・パッカード(HP)のミッションクリティカル向けサーバ製品など、さまざまなニュースがありました。

ストレージ性能の事前検証システムを販売、東陽テクニカ

 東陽テクニカが米Load DynamiX(旧SwiftTest)のストレージ性能検証システム「Load DynamiX」の国内販売と、同システムを活用した検証サービス「プロフェッショナルサービス」の提供を開始した。

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Load DynamiX

 Load DynamiXは、負荷発生装置「Load DynamiX Performance Validation Appliance」(以下、Load DynamiXアプライアンス)、テスト設計/性能解析ソフトウェア「Load DynamiX Enterprise」で構成する。メール、データベース、VDI(デスクトップ仮想環境)、共有ストレージ環境などにおけるアプリケーション実行時の負荷を疑似的に発生させて、そのテスト結果を収集、解析。導入を検討しているストレージの事前検証に役立つ。

 Load DynamiXアプライアンスは搭載ポートの種類や数に応じて4機種を用意する。アプライアンス1台当たりの最大性能は360万IOPS(データサイズ4Kバイト時)。

  • 「1Gシリーズ」(1GbE<注>:最大8ポート)
  • 「10Gシリーズ」(10GbE:最大8ポート)
  • 「FCシリーズ」(4、6、16Gb FC<注>:最大8ポート)
  • 「Unifiedシリーズ」(10GbE:4ポート、FC:4ポート)

注 GbE:ギガビットイーサネット、FC:ファイバーチャネル

 FC対応版ではFC、SCSI、イーサネットポートではiSCSI、NFS、CIFS/SMB、HTTP/HTTPSなどのプロトコルでストレージと接続可能。加えて、クラウド基盤構築ソフト「OpenStack」の「Swift」、「Amazon S3」といったクラウドストレージのインタフェースを用意し、クラウド管理インタフェースの「CDMI」も利用できる。海外ではWebホスティングプロバイダーの米Go Daddy、米医療機関であるNew York-Presbyterian Hospitalなどが導入している。Load DynamiXアプライアンスは670万円(税別、以下同)。Load DynamiX Enterpriseのソフトウェアライセンスが320万円から(利用プロトコル数によって変動)。また、東陽テクニカが検証を請け負うプロフェッショナルサービス(標準テスト期間は10日)は、250万円から(発表:東陽テクニカ<2014年12月8日>)。

EMCジャパンの新社長に大塚俊彦氏が就任

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EMCジャパンの大塚新社長

 2014年12月8日付でEMCジャパンの代表取締役社長に大塚俊彦氏が就任した。同氏は日本IBM、シスコシステムズ、日本オラクルで要職を務めてきた。同月10日の就任会見で、大塚氏は「モバイル、クラウド、ビッグデータ、ソーシャルといった『第3のプラットフォーム』をリードする企業として、今後EMCジャパンを“REDEFINE(新定義)”していく」と抱負を語った。以下の5点を方針として掲げた。

  • 顧客とのリレーションシップ
  • パートナー企業との協業
  • Best Place to Work(職場の働きやすさ向上)
  • グローバリゼーション
  • EMCブランドの価値向上

 また、「EMCの製品・サービスのポートフォリオは幅広いが、顧客やパートナーから見ると分かりづらい点がある。それらの特徴や優位性、当社ならではの価値をもっと分かりやすく伝えていきたい」と抱負を述べた。なお、前社長の山野 修氏は同日付でエグゼクティブアドバイザーに就任した。

ミッションクリティカル環境向けx86サーバを発表、日本HP

 日本ヒューレット・パッカード(HP)がミッションクリティカル環境向けサーバ「HP Integrity Superdome X」を発表。

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HP Integrity Superdome X

 HP Integrity Superdome Xは、「Intel Xeon プロセッサー E7v2」製品群を最大16CPU(240コア)搭載でき、メモリは12Tバイトまで拡張可能。全てのCPUを同社独自のチップセット「XNC2」に接続することで、データ転送におけるCPU間のオーバーヘッドを解消する。また、独自の物理パーティション技術「nParsハード・パーティショニング・テクノロジー」を採用。一般的なソフトウェアパーティショニングと比べ、信頼性を示す平均故障間隔(稼働時間の平均)を20倍にした(Javaアプリケーションのベンチマークテスト「SPECjbb2013」を使用したHP DL980 G7との同社内比較)。

 また、現行の同社製x86サーバ「HP DL980 G7」(8ソケット)の最大9倍のパフォーマンスを持つという。さらに、メモリやプロセッサーのエラー訂正機能、メモリの耐障害性機能、PCIe(PCI Express)エラー回避機能などのRAS機能を備える。HP Integrity Superdome Xの販売価格は、2397万1000円(最小構成:税別)から(発表:日本HP<2014年12月9日>)。

サービスプロバイダー向けのクラウドバックアップサービスを提供

 アクロニス・ジャパンが、サービスプロバイダー向けのクラウドバックアップサービス「Acronis Backup as a Service」を提供開始した。このサービスは、以下3つのモデルで提供される(Service Provider Hostedの提供時期は未定)。

  • Acronis Hosted:アクロニスが日本国内のデータセンターを使用し、管理コンソールとバックアップ先のストレージを含めた全てのプラットフォームを提供する
  • Hybrid:管理コンソールをアクロニスが提供し、サービスプロバイダーが自社管理のストレージを提供する
  • Service Provider Hosted:サービスプロバイダーが管理するプラットフォームに管理コンソールや「Acronis Storage」を含めたアクロニス提供のシステム、ソフトウェアを提供する

 Acronis Backup as a Serviceではシステム全体のイメージバックアップ、ファイルバックアップ機能を持ち、データの復元はベアメタル/ファイル単位など選択できる。サービスプロバイダー向けにはグループ管理コンソール、エンドユーザー企業の管理者向けにはバックアップ管理コンソールを用意。ユーザー企業の利用料金は利用データ容量に応じた従量課金方式を取るが、エンドユーザー企業への提供価格はサービスプロバイダーが自由に設定することができるという(発表:アクロニス・ジャパン<2014年12月9日>)。

SCSKとNEC、協業によるVTL装置の販売を開始

 SCSKがメインフレーム向け仮想テープ装置(VTL)「HSVT3」の販売を開始した。HSVT3は、NECの重複排除ストレージ「iStorage HSシリーズ」と米Optica Technologiesが開発した仮想テープ装置コントローラー「zVT」を組み合わせた製品。IBMの「IBM 3490」や日立製作所の「H6488」などのテープ装置をエミュレーションし、バックアップデータをディスクストレージに保存する。

 HSVT3ではコントローラー、ストレージとも増設可能なスケールアウト型アーキテクチャを採用。コントローラー1台当たり最大256台までディスクを搭載でき、最大2.8P(ペタ)バイトまでストレージ容量を拡張可能だ。また、可変長ブロック方式の重複排除機能によってデータ容量を20分の1まで圧縮できる。さらに分散冗長化技術「Distributed Resilient Data」によってデータを分割して複数のHDDに分散配置することで、信頼性・耐障害性を高めている。

 SCSKによると、iStorage HSシリーズを採用することで、オープン系システムのバックアップ環境としても利用でき、レプリケーション機能によって遠隔レプリケーションによるDR(ディザスタリカバリ)対策も可能だという(発表:SCSK、NEC<2014年12月10日>)。

ミッドレンジ向けストレージ新製品を発表、日本HP

 日本HPがSAN(Storage Area Network)製品群「HP 3PAR StoreServ」のミッドレンジ向け新製品4機種を発表した。「HP 3PAR StoreServ 7200c」「同7400c」「同7440c」「同7450c」で、いずれも機種名の末尾に「Converged(統合)」を意味する「c」が付く。7440cは、オールフラッシュ用ストレージで最大ストレージ容量3.5ペタ(P)バイト、90万IOPSの性能を持つ。

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HP 3PAR StoreServ

 HP 3PAR StoreServは、ストレージOSに搭載予定のソフトウェア「HP 3PAR File Persona」が搭載できる(2015年春提供予定)。HP 3PAR File Personaではブロック、オブジェクト、ファイルなど異なるプロトコルのストレージへのアクセスを1台で制御する。

 また、同時にデータ保護ソフトウェア「HP StoreOnce Recovery Manager Central(RMC)」を発表。3PAR StoreServと重複排除アプライアンス「HP StoreOnce Backup」との連係を容易にする。3PAR StoreServのスナップショット機能と連係し、HP StoreOnce Backupに直接データを移動する「Express Protect」機能を搭載する(発表:日本HP<2014年12月16日>)。

データセンターの長期保存向け光ディスクストレージ、パナソニック

 パナソニックは、光ディスクストレージ「データアーカイバー LB-DH8シリーズ」(以下、データアーカイバー)を発表した。2015年2月に受注を開始する(オープン価格)。

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データアーカイバー(出典:パナソニック)

 データアーカイバーは、データ保存用光ディスクを格納する「データアーカイバーマガジン」と、マガジン移送装置「ボトムモジュール」、マガジン録再装置「ベースモジュール」、マガジン装着装置「拡張モジュール」の3種類のモジュール、マガジン管理ソフトウェアで構成する。ベースモジュールには1本当たり1.2Tバイトのデータ保存が可能なデータアーカイバーマガジンを76基搭載でき、1モジュール当たりの最大データ容量は91.2Tバイト。19インチの標準ラック当たりで7モジュールを収納でき、最大638.4Tバイトまでデータを保存可能。最大216Mバイト/秒のデータ転送性能を持つ。

 また、50年の保存寿命(パナソニック実施の試験結果)を持つ光ディスクを採用することで、定期的なデータ移し替えのコストが不要。さらに室温保管が可能なため、空調電力コストを抑えることでデータセンターでのデータ長期保存に掛かるトータルコストの削減にも役立つという。パナソニックは、新設や増床が相次ぐデータセンターでのデータ長期保存ニーズに応えられると説明する。価格はオープン(発表:パナソニック<2014年12月18日>)。

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