IoTが実現する新しい働き方とは
「新時代のITの模範はApple、Netflix」、CitrixのCEOが語る
米Citrix SystemsのCEOが語る、これからの「モノのインターネット」(Internet of Things、以下”IoT”)と、米Octobluと米Virtual Computerの2社の買収意図とは。
米Citrix Systemsの社長と最高経営責任者(CEO)を長年にわたって兼任しているマーク・テンプルトン氏は、同社の文化とテクノロジー戦略を形成する上で欠かせない存在だ。Citrixは、テンプルトン氏が指揮を取っている17年の間に何度も改革を行っている。
テンプルトン氏は2015年5月に開催されるカンファレンス「Citrix Synergy」に先立ち、CEOとしての今の役割や次に来るテクノロジーの波などを米TechTargetに語った。インタビューではCitrixのアプリケーションやモバイルサービスを統合管理できるクラウドベースのプラットフォーム「Citrix Workspace Services」やアプリケーション仮想化ソリューションである「Citrix XenApp」などによって、動画配信サービスである米Netflixのストリーミング配信のようなエクスペリエンスをIT部門が提供できるようになるなど、今後の展望が示唆された。
――Citrixでは2014年に数件の興味深い買収を行いました。中でもモノのインターネット(Internet of Things、以下”IoT”)と関連するマシンツーマシン(機器の通信)のネットワーク会社である米Octobluの買収には関心をそそられます。Octobluのテクノロジーを利用して目指していることを教えてください。
テンプルトン氏(以下、敬称略) Octobluの事業内容は一般的にIoTの領域に入りますが、私たちは「あらゆるものを統合すること」だと見なしています。
市場には、IoTのテクノロジーが今後続々と登場することが予想されます。しかし、1つのIoTプラットフォームが業界を独占することはないでしょう。むしろ、オープンで連係を促進する複数のIoTプラットフォームが相互運用されるようになると考えています。私たちは、OctobluとCitrixの「全てを統合する」プラットフォームによって、ハードウェアやソフトウェア、自社製品や他社製品にかかわらず、全てをユーザーと接続し、よりスマートな職場を実現することを目指しています。
――OctobluはCitrix Workspace Servicesと統合されるということですか。
テンプルトン氏 はい、その通りです。そのために、まず当社はOctobluを、Citrix Workspace Servicesを構築して管理する制御プレーンの役割を果たす「Citrix Workspace Cloud」で実行します。
Octobluによりユーザー企業は、各種アプリケーションとデバイスを接続して、スマートで生産性の高い職場を実現するタスクフロー、ワークフロー、機能フローを定義できるようになります。例えば、その定義付けによって、位置情報の信号を無線で発信する米Appleの「iBeacon」を会議室に導入することが可能です。会議の出席者が到着したらiBeaconにより到着を認識。出席者が全員集まり次第、オンライン会議が自動的に開始され、参加者全員のタブレット、ノートPC、会議室のスクリーンが起動する。このように、会議のインフラを設定しなくても、すぐに連係することができます。また、会議の内容の口述筆記も自動化でき、その内容は会議の後に自動で共有されます。これはOctobluが実現できることのほんの一例です。
ソリューションアドバイザー、ネットワークパートナー、SIパートナー、高い教養がある顧客やサービスプロバイダーなど、Citrixのパートナー全員に、このプラットフォームを活用してもらいたいと考えています。
――英ARM Holdingsの「ARM」ベースのモバイルアプリ用ハイパーバイザーを開発する米Virtual Computerの買収についてはどうですか。Citrix Synergyで詳しい話を聞くことはできますか。
テンプルトン氏 カンファレンスでは、この買収がもたらしたものをご覧に入れることができると思います。テクノロジーという点では目に見えませんが、才能という形で現れています。過去または現在において、さまざまな製品に関わっているVirtualの技術者が数人おり、彼らは大変素晴らしく才能にあふれています。詳しくは2015年5月のカンファレンスでお話したいと思います。
――Citrix Synergyの参加者に披露することの中で一番楽しみにしているのは何ですか。
テンプルトン氏 バラバラだったものをまとめるために数年もの歳月を費やしてきました。一番楽しみなのは、その努力を披露できることですね。
私たちは、IT部門が優れたサービスプロバイダーとなり、その状態を維持できるようにすることを目標としています。新時代のITの模範となるモデルは、米Comcast、米DIRECTV、Apple、Netflixなどのエンターテインメントサービスプロバイダーです。これらはいずれもドキュメント、動画、アプリケーションを組み合わせた魅力的なコンテンツの配信に注力しています。
Citrix Workspace Cloudを使用すると、どれほど簡単に全てのものを統合できるのかご覧に入れることができるのも非常に楽しみです。Netflixのストリーミング配信のようなインフラを使用して統合を実現し、米国で人気を博しているドラマ「ハウス・オブ・カード」のようなコンテンツを配信することが可能になります。Citrixにとっての「ハウス・オブ・カード」は、「GoToMeeting」「ShareFile」「WorxMail」など全モビリティアプリケーションです。これには、Citrixが独占配信しているコンテンツも含まれます。インフラの構成要素となる素晴らしいラインアップのアプリケーションがそろっています。
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