Dellのデータ責任者がアドバイス
昔ながらの“勘と経験の経営”を“データ主導経営”に変えるとっておきの方法(1/2 ページ)
データ分析を混乱なく浸透させるにはどうすべきだろうか。大手ITベンダーで最高データ責任者(CDO)を務める人物が、データ主導の企業文化を形成するための基本事項について説明する。
米Dellの最高データ責任者(CDO)を務めるロブ・シュミット氏は、IT部門が道を譲るべきときを知っている。同氏は長年に渡ってアプリケーションの開発/サポート、システム運用、BI(ビジネスインテリジェンス)のIT業務に携わってきた。その過程において、テクノロジーによってビジネス部門の動きが機敏になるにつれ、IT部門が“影の助力者”ではなく“障害物”になるリスクを冒している状況を目の当たりにしてきた。
Dellでデータ主導の企業文化を形成するというミッションにおいて、シュミット氏はIT部門とビジネス部門の関係を変える上で重要な役割を担った。同氏のイニシアチブによって、IT部門の多くの機能がビジネスユーザーに移管され、ビジネス部門がデータ分析を実行したり、独自のアプリケーションを開発したりできるようになった。
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「次の変化は、誰でも分析機能を利用できるようになることだ」とシュミット氏は語る。そして、“この商品を見た人は、こんな商品にも興味を持っています”といったECサイトでよく見る機能を例に挙げる。この機能は、データを収集および分析して個人向けの商品推奨を行うためのものだ。「分析機能が差別化要素ではなく必須要件になる日は、そう遠くないだろう」
この変化によって、IT部門には別の役割が期待されるようになるとシュミット氏は強調する。情報管理は、アプリケーション開発や運用から離れて、データの保存/統合/保護の課題に重点を置いたコンサルティングの役割へと変化している。
米TechTargetによるインタビューで、シュミット氏はDellのデータ分析に対するアプローチと企業のIT部門の変化について語った。
――今日、より簡単にデータにアクセスして自分(セルフサービス)で分析を行えることが企業幹部にとって不可欠である理由を教えてください。
シュミット氏 現在、データ量は驚異的な速さで増加しており、この膨大な量のデータを行動に変える能力は、驚くべき水準に達しています。Dellが保有している全データをソーシャルメディアの構造に結び付けられなければ、どれだけソーシャルに力を入れても、顧客に対して販売やサービス提供を行う新たな方法を見逃すことになります。
別の観点で考えることもできます。ハードウェア障害を予測できなければ、顧客にサービスを提供する機会を失うことになります。顧客が特定の行動を取ったときに、顧客がいつ商品を購入するかを予測できない場合はどうでしょうか。例えば、顧客がホワイトペーパーをダウンロードしたとき、Dell.comにアクセスしたとき、ソーシャルメディアに「○○に最適なストレージソリューションを知っている人はいますか」と投稿したときなどです。この全ての情報をまとめられなければ、顧客にサービスを機会する役割を失うことになります。
――つまり、専門知識がなくても、ビジネス部門の担当者は、データサイエンティストのようにパターンや異常値を検出できるということですか。
シュミット氏 はい。ただし、実際には、膨大な量のデータを取り出して、大量のデータをビジネス部門の担当者に提供しています。以前は、データウェアハウス(DWH)から数十億行ものデータを取り出して、(ビジネス部門が保有する)シャドーITのデータベースに配置していました。このデータを変換する作業とデータを戻す作業には少なからぬ時間がかかっていました。また、得られるのは取り出したデータだけでした。例えば、北米における全ノートPCの年間売り上げデータを取り出した場合、得られるのは北米における全ノートPCの年間売り上げデータに限られていました。
そこで、私たちはこれをIT部門主導のプラットフォームに移行することにしました。そうすれば、IT部門が管理するプラットフォームにある必要な全てのものにアクセスでき、Dellが保有している全てのデータに迅速にアクセスできるようになります。つまり、データをあちこちに移動する必要はありません。また、これまで使用していた米Microsoftの「Microsoft SQL Server」とは対照的に、米Teradataの「Teradata」と「Teradata Aster」、英Apacheソフトウェア財団の「Apache Hadoop」の能力を活用できます。
プラットフォームの移行によって、クエリやイベントを処理する一連の時間が16日から5分に短縮されたケースも確認しています。
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