フラッシュストレージの4大進化【前編】
NANDフラッシュの多次元化で曖昧になるメモリとの境界線
メモリチャネルフラッシュ、3D、NVMe、NVDIMMは、間もなくNANDフラッシュに取って代わることが予想される最新のフラッシュストレージテクノロジーの進化だ。
近年フラッシュストレージ界を4つの大きな進化が席巻した。3Dアーキテクチャによって高密度のNANDチップが実現し、メモリスロットに直結するフラッシュストレージはソリッドステートストレージを増量するためにサーバのDIMMスロットとバスを使用するようになった。また、Non-Volatile Memory Express(NVMe)というストレージ接続規格によって、より優れたパフォーマンスを引き出すためにサーバのPCIバスをさらに効率的に利用できるようになり、NVDIMM(不揮発性DIMM)はシステムのRAMに不揮発性を付加した。
現在、どのテクノロジーも利用可能だ。今回から2回にわたり、各テクノロジーの最適なユースケースとメリット/デメリットを紹介する。それから、NANDフラッシュテクノロジーに取って代わるであろうテクノロジーについても取り上げる。
NANDフラッシュは、一般消費者向けデバイスから、デスクトップ、データセンターに至るまで非常に多くの場所で利用され、その範囲は大きく広がっている。NANDフラッシュは、多くの一般消費者向けデバイスで唯一のプライマリストレージとして使用されている。また、デスクトップやデータセンターではさまざまな形式で導入されており、HDDテクノロジーとともに使用されている例もあれば、そうでない例もある。
最近まで、このNANDフラッシュのほとんどが2次元の「プレーナ」(平面)型NANDフラッシュだった。ここ数年のNANDフラッシュテクノロジーの進化は、主にリソグラフィ(ナノメートル単位の微細な回路パターンを形成する技術)、密度(Gバイト/平方ミリメートルを達成)、ビット/セル(シングルレベルセル、マルチレベルセル、トリプルレベルセルを実現)、消費電力の変化に見ることができる。テクノロジーの進化に加え、最も重要な要素は生産コストだが、これは今後も変わらないだろう。
3D NAND
どのNANDフラッシュメーカーも、2次元のプレーナ型NANDフラッシュの進化のロードマップを公開しているが、3D NANDのロードマップも打ち出している。NANDフラッシュメモリの比較的新しい形式である3D NANDは、3次元で構築されており、「縦型の」次元に複数の層が積み重なっている。縦型に積み重なることで、容量を増やしながら技術的制約を緩和できるので、デバイスのパフォーマンスと信頼性が向上し、容量が増加する。3D NANDの新しい重要な技術パラメーターは「層の数」だ。現存の3D NANDチップは24層か32層だが、2~3年以内に48層または64層まで増加するとロードマップに示されている。
3D NANDテクノロジーをベースとしているソリッドステートドライブ(SSD)の中には、既に提供されているものもあり、今後もリリースが期待される。どのメモリテクノロジーも、誕生当初は初期生産コストが高く収益は低い。生産側と市場の両方にとって魅力的なレベルまでコストを下げられるくらい収益が上がり、容量が増加するまでには、生産開始から1年以上の期間を要する。業界では、3D NANDの生産が最高潮に達するまでは恐らく2~3年かかると予測している。
NANDフラッシュメーカーは、2Dと3Dの両方でNANDフラッシュテクノロジーの設計や生産の強化を継続している。だが、この不揮発性メモリを導入する新たな方法を考案しようとしている企業もある。その目的の1つは、このテクノロジーをプロセッサに近づけることだ。この方向性に進むテクノロジーが増えていけば、ストレージとメモリの区別がますます曖昧になる。このような次世代のテクノロジーは、不揮発性メモリをメモリチャネルにさまざまな形で実装することになる。
次回は、NVM Express、NVDIMMなどを取り上げる。
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