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「iPhoneがつまらなくなった」おかげで企業のモバイル活用が楽になっている仕事の道具としては洗練が進む(2/2 ページ)

最近のスマートフォンは新モデルが出ても代わり映えしない。発表会のWeb実況を見て「つまらない」と発言するのがイマドキの“できるユーザー”らしい。だが、仕事の道具としては「いいこと」もあるそうだ。

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デバイスの一貫性は確実な業務遂行につながる

 デバイスを長く使い続けると、ユーザーはデバイス自体をほとんど意識しなくなり、何にアクセスし、どう処理するかに集中するようになる。デバイスとそのOSは、アプリケーションを実行したり、企業の情報にアクセスしたりするための信頼できるプラットフォームを提供する。

 多くのエンドユーザー(デジタルデバイスに強い興味を持っている一部のエンドユーザーを除く)は、使い慣れたデバイスと比べてわずかに優れている程度の新モデルに変えようとは思わない。使い慣れたデバイスのままなら、付加価値が高くなさそうな新しい機能の習得に時間をかけずに済むからだ。

 エンドユーザーもIT管理者も既存のデバイスに慣れていれば、サポートのコストが減り、あらゆる変更に伴うリスクも抑制できる。ITオペレーション、とりわけセキュリティに影響しかねない技術リスクも低減する。

 ただ、最近ではスマートフォンをプライベートと仕事の兼用にするユーザーも多い。一部のユーザーは、今夢中になっているゲームを快適に実行するためだけにアップグレードしたがるかもしれない。そうした場合、社内のBYODポリシーによって、許容できるデバイスとOSの組み合わせを限定して指定するとともに、適切なエンタープライズモビリティ管理(EMM)ツールを導入しなければならない。

 スマートフォン市場がつまらないおかげで、企業はリスクとコストを抑えることが可能になった。企業のIT管理者と経営陣にとって「スマートフォンがつまらない」のは悪いことではない。

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