OpenStackのアップグレードで悩むサーバ管理者を救う「Ops Workshop」の“集合知”:進化が速いクラウド基盤構築ソフトの運用ノウハウを共有(1/2 ページ)
OpenStackでは、開発者のコミュニティーの他にオペレーター側の運用ノウハウの共有と議論を深める場としてWorkshopを設けている。現場から挙がる運用事例と解決策の集合知を紹介しよう。
2016年7月に開催された、クラウド環境構築ソフトウェア「OpenStack」専門の年次カンファレンス「OpenStack Days Tokyo 2016」。その一環として、OpenStackを実際に利用しているオペレーターによるオペレーターのためのワークショップ「The 2nd Japan Ops Workshop」が開かれた。2015年12月に沖縄で開催された「Okinawa OpenDays 2015」に続く第2回目となる。
本家の「Ops Meetup」は、開発者や機器メーカーなどが中心になるが、このOps Workshopは、日本で、OpenStackを用いてWebサイトを運営しているネットワーク管理者やサーバ管理者といった「システムオペレーター」が多数参加した。
「DevOps」という言葉もよく耳にする。開発者と運用担当者が協力する開発手法の1つで、開発と運用の距離が縮まりつつある。オープンソースソフトウェア(OSS)を使った運用では、管理者や運用担当者といえども、ソフトウェアの内部に入り込まねばならない。
オープンソースプロジェクトというと、開発者のコミュニティーに注目しがちだが、大規模なクラウド環境を運用するためのOpenStackは、これを導入して正常に稼働するために日夜苦労しているオペレーターがいてこそのシステムといえる。Ops Workshopは、オペレーターが必要とするOpenStackの管理ツールやバージョン管理などに関する情報交換とノウハウの共有だけでなく、現場の運用で発見した不具合や改善点を取りまとめて開発者側に要望するといった役割も果たそうとしている。
第2回目となるOps Workshopでは、どのようなノウハウの共有があったのだろうか。その具体的な提案を紹介する。
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