急成長するチームメッセージング市場
人気のSlackに挑む「Cisco Spark」、単なるチャレンジャーで終わらない7つの理由(1/2 ページ)
「Slack」対抗といわれるCiscoの「Cisco Spark」は、まだ多くの企業で使われていないが、これからのユニファイドコミュニケーション市場に大きな影響を及ぼす可能性がある。
私がよく質問を受けることの1つに、Cisco Systemsのクラウドベースのコラボレーションサービス「Cisco Spark」に関しての質問がある。「どの企業がCisco Sparkを使っているの?」と聞かれるのだ。Ciscoのコラボレーション事業担当上級副社長であるローワン・トロロープ氏は先日、Network World誌の取材に応じ、手掛かりとなる数字を明らかにした。同氏によれば、Cisco Sparkの有料ユーザー数が100万人を超えたという。私が予想していたよりは多いが、それでもやはり少ない。
クラウドサービスは、1カ月や1日当たりのアクティブユーザー数が主要な基準となる。1日当たりのアクティブユーザー数は普通、登録ユーザー数よりも少ない。今回発表された数字により、Cisco Sparkに対して成功の可能性を疑問視する声も出てくるだろう。
Ciscoは2015年3月、Cisco Sparkをリリースした。急成長中のチームメッセージング市場において、Cisco Sparkの競合製品には、Slack Technologyの「Slack」やUnifyの「Circuit」、Atlassianの「HipChat」、Redboothの「Redbooth」、RingCentralの「Glip」などがある。
チームメッセージングサービスは、コンテナを作成し、チームメンバー間で会話やコンテンツを共有できるようにするためのものだ。エンタープライズコラボレーションサービスに新たな要素を追加し、事実上、次世代のインスタントメッセージングとなり得るサービスである。インスタントメッセージングとの主な違いは、永続的なグループチャットや検索機能、コンテンツリポジトリ、エンタープライズ管理ツールなどの機能が組み込まれていることだ。他のビジネスアプリケーションと連係できるサービスも多い。
自社製品の採用状況について、ほとんどのベンダーが詳細を公開していない。チームメッセージング市場は成長傾向だが、無料トライアルから有料サービスへの移行率や、採用率の地域差など明らかになっていない。チームメッセージングサービスは、新興のサービスであり、まだ不明な点が多い。
Cisco Sparkでエコシステムを統一
CiscoはCisco Sparkに多額の投資をしている。もちろん、Ciscoのコラボレーション部門が携わった製品の中には、不成功に終わった製品もある。2014年に生産を中止した企業向けコラボレーション製品「Cisco WebEx Social」もその1つだ。Cisco Sparkと似ている部分もあるが、無関係な製品だ。
近い将来、Cisco Sparkが失敗と判断され、開発中止になることはなさそうだ。CiscoはCisco Sparkを大きなビジョンの中心に据え、同社の各コラボレーション製品と連係して機能するようにしている。SlackやCircuitなど他社のチームメッセージングサービスと比べて、Cisco Sparkはプラットフォームとしての幅が広い。
Cisco Sparkはおそらく、エンタープライズコミュニケーション分野で大きな影響力を持つことになるだろう。そう考える7つの根拠を以下に示す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
2
「HDD終了」は本当か 巨大クラウド2社が下した大容量フラッシュへの決断
-
3
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
10年かけてBIを再構築したアマノの一手 「権限がない」「予算がない」でもDXは動かせる
-
6
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
-
7
【漫画付き】"RAG導入失敗3例"と処方箋 「入れても使われない」を終わらせる
-
8
人気のプログラミング言語「Rust」と「Python」の違いは何か?
-
9
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
10
なぜAnthropicはClaude Codeで「エージェントを作るな、スキルを作れ」と言うのか
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
2
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
3
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
4
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
5
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
6
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
7
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
8
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
9
中小企業必見、Microsoft 365でゼロトラストセキュリティを実現する方法
-
10
動画で知るランサムウェア被害企業のリアル、会計データが無事だった理由とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー