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「数日でビル建設」、想像の“斜め上” を登り始めている3Dプリンタ活用事例:全ての業界で実用化が進む
3Dプリンタが本格的なビジネスに進化している。「あらゆる物事に革命を起こそうとしている」といっても大げさに聞こえるかもしれない。だがそれは「積層造形」という分野で起きている最新の進歩を把握していないからだ。
3Dプリンタは、医療、軍事、建設、さらには食用の菓子製造など、事実上考え得る全ての業界で実用化を検討している。自宅にいながら注文した製品を出力するか、最寄りの3Dプリンタ販売店に行くかを選べることは、世界中の運送業で業務形態を変える可能性を秘めている。今でもロサンゼルスからニューヨークまでモノを移動するにはどんなに急いでも飛行機を使う必要がある。だが、3Dプリンタに対応しているなら特注のキッチンテーブルが宅配便で届くのを玄関の前で待つ必要はない。
新築の一軒家が完成するまで6カ月待つ必要はないと考えている人もいる。中国では2014年に、幅約9メートル、高さ約6メートルの巨大な3Dプリンタが、速乾セメントなどの建築材を出力素材にして10軒の家を1日で完成した実績もある。
その後、この企業が、ビル2棟分の部材を出力し、その部材を組み立ててわずか数日で作り上げてしまったと発表している。最近では、中国のHuaShang Tengdaが、3Dプリントによって震度8の耐震性があると自ら訴求するマンションを45日で完成した。
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