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高度化するデータ侵害に“やられっ放し”の医療現場がやっと対策を本格化:セキュリティ投資は倍増へ(1/2 ページ)
2015年は大規模な医療データの侵害があった。2016年は破壊的なランサムウェア攻撃が目立った。そして2017年、医療現場のサイバーセキュリティは巻き返しを見せるかもしれない。
サイバー犯罪者によるデータ侵害が広がり恐怖と混乱が増す中、医療現場のITのサイバーセキュリティには明らかな進歩の兆しが見られると専門家は語る。
医療現場のITセキュリティは、金融や製造など他の業界と比較して長い間資金不足に悩まされていた。だが、この状況は大きく変化している。こう指摘するのは、調査会社Ponemon Instituteの創設者兼会長、ラリー・ポネモン氏だ。
情報セキュリティとプライバシーの専門家である同氏は「医療機関では、2018年にはセキュリティ予算の倍増が予測される。セキュリティ対策の準備が不十分な多くの医療機関は、相当なリソースを投入することになるだろう。2017年、金融サービス企業はサイバーセキュリティへの投資を4〜5%増やしている。だが、医療機関のITセキュリティ予算の増額率はその倍で、10%を超える見込みだ。医療機関にとって2017年は巻き返しの年になる」と語る。
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