「Windows 10」移行で使える「Windows ADK」って、どんなツール?:多彩なツールを提供
Windows 10を導入する前に全てがうまく機能するかどうか確認することは、IT管理者にとって重要だ。Windows ADKはそのために、そしてそれ以上の目的でも利用できる。
「Windows Assessment and Deployment Kit(ADK)」は、Windowsシステムとコンポーネントをユーザーに配布する前に検証したいIT管理者にとって頼りになるリソースだ。
Windows ADKは、Windows Vistaが登場したころから存在していて、IT部門による大規模なWindowsの導入を支援するツールで構成されている。ツールの内容は年月を経て幾分変化しているが、現在のラインアップには「Windows System Image Manager」(Windows SIM)、「System Preparation」(Sysprep)、「Windows Preinstallation Environment」(WinPE)、「Deployment Image Servicing and Management」(DISM)といった主力ツールが含まれる。DISMとWinPEはWindowsそのものに含まれる。DISMはコマンドラインで実行され、WinPEはWindows Installerがデフォルトで構築するWindows Recovery Environment(WinRE)の一部を成す。Windows SIMとSysPrepは、ADKにのみ搭載されている。
中でもベーシックなWindowsランタイム環境を提供するWinPEは、恐らく最も重要なツールといえる。管理者はターゲットとするPCにOSを導入する際、この環境を利用して、Windows OSインストーラなどの主要ソフトウェアコンポーネントをサポートできる。
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Windows ADKのバージョン
Windows ADKの現行3バージョンのうち2種類は、Microsoft Hardware Dev CenterのWindows ADKダウンロードページから入手できる。このうち1つはWindows 10のバージョン1703向け、もう1つはバージョン1607向けとなる。3つ目のバージョンはWindows 10 Insider Preview用に存在する。
それぞれのダウンロードは、ファイルやアプリケーションに関連したバージョンごとのダウンローダーで構成される。いずれもサイズは1.7MB以下。ディスク上にダウンロードした時のサイズは、3.1GB(Insider Preview版)から4.4GB(ダウンロードオプションを全て選択したCurrent Branch版)まで幅がある。Insider Preview版では、ISOファイルにパッケージされたWindows ADKをダウンロードしてインストールできる。
Windows ADKを構成するツール
Windows ADKは、同プログラムのインストール時に管理者が選択できる一連のツールで構成される。オプションは以下の通り。
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