大手ストレージベンダー9社が予測する2018年は? 新メモリ技術、NVMeに注目:「ユーザーが置き去りになる」という意見も(1/3 ページ)
NVMe、NVMe over Fabrics、そして新しいメモリテクノロジーが2018年以降のストレージ業界をかき乱すだろうというのが、ストレージ担当の企業幹部や業界アナリストの予測だ。
ストレージ業界では、2018年、超高速、低レイテンシ(待ち時間の短い)を特徴とするNVMeを基にしたエンタープライズフラッシュストレージや、さらに高パフォーマンスを実現した新しいメモリ技術が多数出現するようだ。
主要ベンダーでテクノロジーを担当する企業幹部やストレージアナリストは次のように予測する。
「2018年のストレージ業界は、NVMeベースのPCI Express SSD(PCI Expressスロットを利用するタイプのSSD)へと移行し始める。最終的にはネットワークまで含めたパフォーマンスのメリットを拡大するため『NVMe over Fabrics』(NVMe-oF)をサポートするエンタープライズフラッシュストレージシステムに移行するだろう」
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そして近い将来、半導体製造企業のIntelとMicronが共同開発した「3D XPoint」、Samsung Electronicsの「Z-NAND」、その他の新しいストレージクラスメモリ(SCM)などの新しいメモリ技術が登場し、ストレージ業界をかき乱す大きな力になるだろう。超高速なメモリ技術には、ソフトウェアとストレージに新たな波を起こす可能性がある。従来のボトルネックを解消するために、ソフトウェアやストレージのアーキテクチャが見直されることになるだろう。
本稿では、エンタープライズフラッシュストレージ、NVMeテクノロジー、新しい永続メモリについて、業界専門家の予測を紹介する。登場する企業は以下の通り。
- Dell Technologies
- Evaluator Group
- Cisco Systems
- Storage Switzerland
- IDC
- Forward Insights
- Hewlett Packard Enterprise
- NetApp
- IBM
NVMeとNVMe-oFの展望
ダニー・コブ氏
Dell Technologiesのコーポレートフェロー兼グローバルテクノロジー戦略担当バイスプレジデント
NVMe-oFは、データセンターのファブリックで、オーバーヘッドが非常に少なく、レイテンシが極めて短く、スループット(一定時間に処理できる情報量)の高いI/O(INPUTとOUTPUT)を約束する。ネットワーク接続のオプションには、ファイバーチャネル、イーサネット、InfiniBandなどに加えて、現在標準化作業中の「Plain Old TCP」(プレーンな旧型TCP)もある。だが、現時点では未開拓の分野だ。
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